頑張っているのに、結果がついてこない」「必死に仕事をしても締め切りに間に合わない」同僚は次々と仕事を片付け、成果を出し、上司にも信頼されているのに、「なんでこんなに差がつくんだ……」と自信を失ったとき、どうすればいいのでしょうか?
ビジネススキルを発信するTikTokのフォロワーが19万人を超え『コンサル時代に教わった 仕事ができる人の当たり前』の著者である「にっしー社長」こと西原亮氏に教えてもらった「超優秀な人が秘かにしている仕事のコツ」を本記事で紹介します。

ダメなリーダーは「忌憚なく言ってほしい」と言う。仕事ができるリーダーは何をする?Photo: Adobe Stock

「忌憚なく」言えるわけがない

「忌憚なく言ってほしい」は最悪の言葉です。

これは上司から部下へよく使われる言葉であり、一見すると相手を想う言葉に聞こえます。

しかし、部下や現場のメンバーは、上司に対して「言えるわけがない」のが大前提です。特に会議という多人数がいる場においては、なおさらです。

・忌憚のない意見を言ったら、上司が気分を害するかもしれない。
・そもそも意見を採用してもらえないし、詰められるかもしれない。
評価を下げられるかもしれない。
恥ずかしい思いをするかもしれない。

など、パワーバランスで下の位置にいる人は、上の人に対して発言しづらい状態に置かれています。

もしかすると、1対1のクローズドな環境で、利害関係のない(=直接の評価に紐づかない)状況であれば忌憚のない意見を言える可能性があるかもしれません。

しかし、そうでない限り、ほとんどの人が「言いたくても言えない」のです。

会議では発言のハードルを下げる必要がある

さらに職場で「上司部下のパワーバランス」と「衆人環境」が掛け合わさると、ほとんどの人が相当な覚悟と勇気を持たなければ発言はできないと、認識すべきです。

「怖い、恥ずかしい」など感情的にもさまざまな要因があり、パワーバランスが下であればあるほど、発言へのハードルは高くなります。

このようなとき、リーダーやファシリテーターはどうすればいいでしょうか?

もちろん、「忌憚のない意見を言ってくださいね」と伝えても、参加者が言えるはずありません。

リーダーやファシリテーターは、参加者のハードルを取り除く必要があります。

発言する人のための防波堤になる

私自身も、社外でファシリテーションをする機会が多数あります。

すると、参加者がたくさんいるにもかかわらず、社長や取締役ばかりが話している会議に、多く出くわします。

私はファシリテーターとして、会議の冒頭によく次のような発言をしていました。

「本日のメインは参加者全員です。役職は関係ありません。論点がずれたり批判するような発言があった場合、たとえ社長の発言であっても、バッサリ切っていきますのでよろしくお願いします」

ポイントは、ファシリテーターが会議参加者の「防波堤」になることです。

ファシリテーターの誰にも迎合しないフラットなスタンスで、参加者がパワーバランスの影響を受けないようにすることが大切です。

(本記事は『コンサル時代に教わった 仕事ができる人の当たり前』の一部を抜粋・編集したものです)