サブウェイが抱える「最大の問題」

サブウェイとマクドナルドの「決定的な違い」ワタミ・渡辺美樹会長に伝えたいヘビーユーザーの切実な願いPhoto:Diamond

 4.場所(Place)

 サブウェイは世界中に3万7000店以上のフランチャイズ店舗を展開し、主要都市やショッピングモール、空港に戦略的に配置している。調査対象の92.1%がアクセスしやすい場所にあると回答しており、立地戦略が成功していることを示している。

 ウェブサイトやアプリを通じて店舗検索が可能であり、オンライン注文や配達サービスも提供している。

 レポートの要旨は以上だ。1、2については、日本のサブウェイを見てもその通りだと納得できる。しかし、3、4のマーケティング戦略については、日本ではうまくいっていないのが実情だろう。

 売り上げが上がらないために、広告費や立地にかける資金が不足しているのかもしれない。日本のサブウェイは「好きな人だけが通う」というようなイメージで、あまり良い立地の店舗が少ないというのが私の印象だ。

 私は東京の東側に住んでいるが、サブウェイの店舗は「駅前」と呼べる立地ではあるものの、駅から少し離れていたり、近くてもわかりにくい場所にある。付近にサブウェイがあることを示す案内表示もあまり見かけない。以前、門前仲町のサブウェイに初めて行ったときは、場所がわかりにくく迷ってしまった。

 そして、サブウェイ最大の問題は、アプリが導入されていないことにある。この点、アプリ注文が便利なマクドナルドとは決定的に異なる。

 サブウェイの注文は正直なところ非常に面倒だ。パンの種類から始まり、野菜それぞれの量、チーズの種類、ドレッシングなどの選択を迫られ、さらにドリンクやスープ、ポテトまで選ばなくてはならない。

 こだわる人にとっては最高のサービスなのだが、店頭で後ろに長い列ができているときに感じる「早く注文を決めろよ」というプレッシャーは、多くの人にとってストレスとなる。

 焦ってしまい、サブウェイで最もおいしいと思われるポテト(コロコロポテトのハーブソルト味)を注文しそびれてしまうこともしばしばある。