つかみのポイントは
「BIGPR」
対話やプレゼンの冒頭で相手を引き付ける「つかみ」の方法を、私は「BIGPR」と呼んでいる。
BIGPRのBとは、BackgroundのBで、対話やプレゼンの背景を指す。IはIntroductionで、話し手の自己紹介。GはGoalで、対話やプレゼンの目的だ。PはPeriodで所要時間。そしてRはRoleで、相手に期待する役割だ。これらを簡潔に語ることで、相手の関心を引き付けることができる。
どれほどすばらしい話でも、時間の経過ととともに、相手の関心度、集中度は低下するものだ。また、フレーズが長くなれば長くなるほど、相手を飽きさせてしまう。
このBIGPRも、背景をだらだらと話し始めたり、自己紹介をじっくり語ったりしてしまうと、逆効果になる。
BIGPRをそれぞれ、できるだけ短い1フレーズにまとめ、全体で15秒以内に語ることでこそ、「つかみ」の高い効果が出る。
次の表は、過去の演習参加者による話法例だ。
目的や自己紹介だけでなく
相手の不安を取り除くことが重要
このBIGPRでは、天気の話やジョークから本題へつなぐことは不要だ。
背景を踏まえて担当する自分の紹介をする。目的を果たすために、所要時間を語る。相手に期待する役割を話して、本題に入る――というように、つなぎやすい構成になっている。