緩和傾向が続く日本大学系列校

 日本大学系列校は大幅な緩和傾向にある。203人が受けて1.85倍(23年2.09倍、22年2.01倍)の日本大学第三[1回]は、10月の微減から11月1割減、12月は2割弱減と緩んでおり、25年は1割台半ばとかなり受けやすくなるかもしれない。

 188人が受けて2.09倍(23年2.22倍、22年2.53倍)の日本大学第一[4科1回](188人・2.09倍)は同様に2割減、3割弱減、3割強減と大幅に緩んでおり、25年は2倍を割って1倍台後半となりそうだ。さらに緩和しそうなのが女子人気の高い目黒日本大学[2月1日午前]だろう。12月にはほぼ半減しており、24年の64 人が受けて2.46倍(23年3倍、22年3.2倍)から、25年は2倍割れも視野に入っている。

 本科とサイエンスの入試区分がある横浜創英[1回]は、152人が受験して4.9倍(23年3.75倍、22年1.59倍)と恐ろしく倍率を上げてきた。その反動だろう、11月、12月と志望者数は半減しており、25年は3倍割れの可能性も出てきた。

 桜美林も、二つの入試区分を合わせると、24年の受験者数が100人を超える。80人が受けて1.36倍(23年1.45倍、22年1.52倍)の[2月1日午前総合学力評価]は、ほぼ前年並みである。36人が受けて1.8倍(23年2.71倍、22年2.1倍)の[2月1日午前]は、10月の4倍半増から1割増、そして12月には3割減と急速に落ち込んでいる。25年は1倍台半ばの受けやすくて受かりやすい状況となりそうだ。

 ここからは、24年受験者数が100人以下の入試回(受験者数・実倍率)について見ていこう。淑徳巣鴨[1回](60人・3.75倍)は、12月に8割半増と好調で、25年にはどこまで倍率が上がるのか、想像するのがつらい状況になっている。多摩大学目黒[進学1回](36人・4倍)も12月に3割半増で、25年は5倍乗せが視野に入る。サレジアン国際学園世田谷[1回午前本科](21人・10.5倍)は志望者数が少ないので変動が大きいとはいえ、12月には5倍増となっており、学校側が合格者数を何人出すかに25年の倍率はかかっている。

 穎明館[1回一般](67人・2.31倍)は、10月に3割半増だったが12月は2割強増で落ち着いた。25年は2倍台半ばになりそうだ。桜丘[1回2科・4科型](72人・2.57倍)は12月に2.4倍増まで上げてきたことから、25年の3倍超えは堅いだろう。

 入試制度を大きく変えて校名から「国際」を外した千代田[1回2科4科](12人・1.2倍)は、[研究][開発]という二つの入試区分を設けているため、前年実績は参考にしづらいのだが、微増傾向にあるようだ。郁文館[1回総合](79人・1.76倍)は、10月・11月と4割弱増だったものが微減となっており、25年も1.7倍程度に落ち着きそうだ。

 東海大学付属高輪台[1回](68人・2.43倍)と東海大学付属相模[A](119人・1.19倍)は、いずれも徐々に志望者数を減らしていき、12月には2割半減と微増になっている。25年に高輪台は2倍台前半へ、相模は1.2倍台程度で落ち着きそうだ。自修館[A1](57人・2.28倍)と品川翔英[1回2科・4科選択型](27人・1.23倍)も志望者数が減少していき、12月にはいずれも2割半減となっている。