明暗を分けたGランク男子校トリオ
G・Hランクには60近い学校の入試回があるものの、志望者数合計が100人を超えるものは皆無で、2024年の受験者数が100人を超えるものは4校のみ。受験者数一ケタの入試回も散見される。ということで、受験者数が50人以上の入試回を中心に触れていきたい。
Gランクで24年の受験者数が多い順に見ていこう。186人が受けて1.84倍(23年1.93倍、22年1.87倍)と人気の聖学院[1回一般]ではあるが、志望者数は3割減が続いており、25年は1倍台半ばまで緩和しそうである。第一志望の受験生に訴えかける足立学園[一般1回志]は、171人が受けて1.54倍(23年・22年1.07倍)だった。こちらは12月で1割強増となっており、1倍台半ばを維持しそうだ。同じ足立学園の[一般1回]は、64人が受けて2.37倍(23年1.52倍)とこちらも人気化しているが、12月に3割弱増まで伸びており、25年は2倍台後半をうかがいそうだ。
もう一つの男子校の京華は、同じ入試回のうち二つの入試区分がFランクにある。Gランクの[1回中高一貫]は138人が受けて2.09倍(23年2.33倍、22年2.37倍)と緩和傾向にあり、志望者数も10月の前年並みから3割弱減に落ちて、12月に2割弱減に戻している。25年は2倍割れが濃厚であり、受けやすくなりそうだ。共学校の立正大学付属立正[1回午前]は、115人が受けて1.16倍(23年1.24倍)と、さらに受けやすくて受かりやすい入試回なのだが、12月は2割弱増で落ち着き、25年は1.2倍程度になりそうな見込みだ。
24年の受験者数が50人以上の入試回(受験者数・実倍率)にも触れておこう。この辺りも受験熱の恩恵にあずかる学校が多い。東京成徳大学[1回一般選抜](69人・1.11倍)は2割半増が続いており、25年に少しハードルが上がっても、受けやすくて受かりやすい状況は変わらない。城西大学附属城西[1回午前](63人・2.63倍)は10月に2.3倍増まで高まったが、12月には8割増となっており、25年の3倍乗せは堅そうだ。文教大学付属[1回](52人・1.63倍)は、12月に8割半増まで伸ばしており、25年の2倍乗せは確実な情勢にある。関東学院六浦[A-1日程](65人・1.91倍)は12月に3割増まで伸ばしたこともあり、25年は2倍に乗せるかもしれない。武蔵野大学[1回](51人・1.38倍)も2割半増で落ち着いており、25年は1倍台半ばとなりそうだ。
実践学園[教科1回2科4科](56人・1.6倍)は、志望者数がわずかで予想しづらいが、増加傾向にあるので、25年は2倍に迫るかもしれない。上野学園には三つの入試区分があり、合計65人が受験した。[2月1日2科型](11人・1.83倍)が上昇傾向にあるので、25年に2倍に乗せるかもしれない。Gランクに残る男子校としては、藤嶺学園藤沢[2科・4科〈1〉](29人・1.53倍)がある。志望者数は1割弱増えているので、1倍台半ばを25年も維持しそうだ。