「葬式専用の保険」はおひとり様にも便利
葬儀代として150万〜200万円用意しよう
あんしん少額短期保険「みんなのキズナ、保険料一定型葬儀保険」やアイアルの少額短期保険「みんなの葬儀保険」、メモリードライフの「はじめやすい葬儀保険」などは、死亡保険金を直接、提携葬儀会社に支払うシステムになっています。
つまり、遺族が保険会社に電話して死亡保険金を請求し、その後、葬儀会社に支払うといった手間が省けます。特におひとり様は、自分の葬式をしてくれる遺族を決めておく手間も省けるメリットがあります。
葬儀代だけの預金口座をつくるのもありでしょう。別口座にしていることが周知されていれば、残された人はより分かりやすいと思います。ただ、牧田さんのように「どこの銀行に貯金していたのか、最後まで探せなかった」ということはあり得るので、やはり具体的に伝えておくことは大切です。
それが葬儀保険ならば、保険金が自動的に直接葬儀会社に送金されるので、遺族でなくても会社や友人も手配を引き受けやすくなります。
万が一、自分が他界した時、誰にも連絡が取れなければ、引き取り先がない「無縁遺体」として行政に処分されることになり、身内のお墓にも入れなくなります。実際に無縁遺体は増加しており、他人事ではありません。
上記のように葬儀代を捻出するには、互助会に入会したり、専用の預金口座を作ったり、死亡保険金がいくらもらえる保険に加入しているのか確認して、葬儀保険に加入する方法もあるでしょう。
では、いくら貯めればいいのでしょうか。
まずは、葬儀代の相場を知ることです。「お葬式に関する全国調査2024」では、10年前は6割を占めていた一般の葬式は、今や3割程度に減りました。そして、その相場は161万円です。内訳は、火葬費、式場費、人件費が100万円ほど、お通夜のふるまいなどの飲食接待費は約30万円、香典返しなどの返礼品の費用は約30万円、読経料などの寺院費用は約24万円です。
その他のお葬式の種類では、家族葬が105万7000円、1日葬87万5000円、直葬42万8000円でした。葬儀費用の総額は118万5000円で前回より約8万円増加しています。葬儀代は150万から200万円ほどが目安になりそうです。