浮いたお金を使おうが貯蓄しようが、どちらでもいいのだが、国のサポートは高校卒業までであることを忘れてはいけない。

 大学進学以降は、まとまった額のお金がどんどん出ていくようになるから、高3までに計画的に貯める必要がある。特に高3の1月あたりから、大学入学後の4月までの4カ月間で200万円前後の出費が発生する。

 複数受験する場合の受験料、入学金、前期の授業料、学校の設備費用、教科書代などを足すと、それだけで200万円前後に上るのだ。その後も半年ごとの授業料などがかかってくる。

 奨学金は入学後に受け取れるものだから、高3の1月の受験期から入学した4月までにかかる費用は、自力で用意しておかねばならない。

 児童手当を18年間、全て貯めると一人当たり約240万円になる(誕生月により235万~246万円)。できれば、これを大学進学費用のために貯めたい。子育て期に上手に教育費を貯めるには、児童手当などを原資に毎月少しずつでも積み立てをするのが王道だからだ。

 少し前までは、比較的お金がかからない小学生のうちは積立額を増やすといいとアドバイスしていたが、3歳からの保育料が無償化になったので、積立の増額は3歳からスタートするのがいい。中学以降は塾や部活動の出費が増えるので、増額分をやめ、もとの積立額に戻すと無理なく貯められるだろう。

 こうした毎月の積立分に子どもがもらったお祝い金やお年玉などを貯めておくと、18歳までに400万円貯めるのも難しくないはず。大事なのは「残ったら貯金」ではなく、「先取りで積立て貯蓄」すること。貯める原資が国から降ってくるのだから、実現は十分に可能だ。

 ちなみに児童手当は「産まれた日」が基準になるわけではなく、「申請した日の翌月分から」の支給だ。申請が遅れると、その分は受け取れなくなるので出生届と合わせて児童手当の申請をする、と覚えておこう。