
国内鉄鋼最大手である日本製鉄の進撃が止まった。米USスチール買収交渉が混迷を極め、先行きが見通せなくなっているのだ。苦難にあえぐのは北米だけではない。インドや東南アジアなどでも課題が山積し、グローバルで苦戦を強いられている。日の丸製造業の“巨人”は再び快進撃に転じられるのか。特集『日本製鉄の蹉跌 鉄鋼 世界大乱戦』では、世界鉄鋼市場を大解剖するとともに、日鉄の勝ち筋を解明する。(ダイヤモンド編集部 今枝翔太郎)
#1 3月18日(火)配信
日本製鉄のUSスチール買収「成功シナリオ」を関係者の証言から徹底予測!“ディール”は当初の2兆円から3兆円へ!?
日本製鉄による米USスチール買収劇は、両国の外交問題に発展した。当初2兆円とされていたこのディールは、追加投資などで3兆円近くに膨れ上がるとの見方も浮上する。米国のトランプ大統領を納得させ、同国の鉄鋼大手を傘下に収めるにはどうすればよいのか。関係者の証言から「買収成功シナリオ」を徹底予測する。
#2 3月19日(水)配信
日本製鉄が「米大統領を提訴」で狙う形勢逆転シナリオ!労組や米鉄鋼大手が反対するUSスチール買収への訴訟戦略
日本製鉄による米USスチール買収劇は、バイデン前米大統領が中止命令を出したことで政治問題に発展してしまった。日鉄側がバイデン氏を提訴するという非常手段に出ると、米国の労組や米鉄鋼大手まで参戦し、国境をまたいだ異例の混戦模様となっている。対決構造の全貌を明かすとともに、米国大統領をも訴えた日鉄の真意に迫る。
#3 3月21日(金)配信
もし日本製鉄の巨額買収が成功しても…世界市場激変で「1億トン・1兆円計画」に暗雲?“トランプ関税の影響”も判明
日本製鉄による米USスチール買収交渉が正念場を迎えている。だが、日鉄が突破すべき壁は北米だけでなく、インドや東南アジアにも立ちはだかっている。中国勢の猛攻などにより、橋本英二会長兼CEOの悲願である「1億トン・1兆円計画」達成のハードルがさらに高まっているのだ。日鉄のグローバル戦略を徹底解剖し、日鉄が宿願達成のために克服すべき課題を明らかにする。
#4 3月24日(月)配信
三井物産8000億円、日本製鉄3000億円…まるで“脱・脱炭素”!?「原料権益争奪戦」が過熱
日本製鉄の米USスチール買収交渉が大詰めを迎えている。だが、日鉄の事業戦略は製鉄事業にとどまらない。昨年12月にカナダの鉄鉱石鉱山の権益取得を発表するなど、原料ビジネスへの資金投下を惜しまない。国内総合商社大手の三井物産もオーストラリアの鉄鉱石に8000億円の投資を決めており、“脱・脱炭素”にも思える原料権益争奪戦が白熱している。原料権益に巨額をつぎ込む日鉄と三井物産の真意を解明する。
#5 3月25日(火)配信
日本製鉄グループ再編の「守りと攻めが混在」する裏事情、子会社の吸収合併で“重役の天下り先”は減少
日本製鉄が注力しているのは、米USスチール買収に代表される海外事業の拡大だけではない。需要が縮小する国内では、グループ再編を進めている。近年では、日鉄子会社の上場廃止や吸収合併といった例が相次いでいるのだ。日鉄の国内グループ再編の全貌と真意を明らかにする。
#6 3月26日(水)配信
日本製鉄で密かに進む次期社長レース、「ポスト橋本・今井」筆頭候補の実名とは?
国内鉄鋼最大手の日本製鉄は、昨年4月から橋本英二会長兼CEOと今井正社長兼COOの下で米USスチール買収など難題に取り組んできた。その裏では、早くも「ポスト橋本・今井レース」が始まっている。関係者の証言から日鉄の次期社長人事をずばり予測する。
#7 3月27日(木)配信
日本製鉄、JFE、神戸製鋼…鉄鋼3社は“昭和な組織”を脱却したのか?社員によるSNS等への「不満投稿」の数と内容を徹底比較!
「JTC(伝統的な日本企業)」のイメージが根強い鉄鋼メーカー各社は、人材確保に苦戦している。今回ダイヤモンド編集部は、企業の与信管理を支援するベンチャーが集めた口コミデータなどを基に、日本製鉄、JFE、神戸製鋼所の昭和組織からの“脱却度”を徹底分析。鉄鋼大手3社の組織風土の実情を明らかにする。今でもブラックな会社はあるのだろうか。
Key Visual by Noriyo Shinoda, Akiko Onodera, Hitomi Namura