こりゃマクドナルド「値上げ」も納得だわ...コロナ禍前比「○倍増収」の衝撃事実が判明、モスバーガーも絶好調!今後の“伏兵”は?Photo:PIXTA

マクドナルドは過去3年間で6回も値上げしている。値上げは、業績に影響を及ぼしていないのだろうか? 前年同期と比べた月次業績データの推移を基に、「嵐」から「快晴」まで6つの天気図で各社がいま置かれた状況を明らかにする連載「【月次版】業界天気図」。今回は、2025年2月度のファストフード(ハンバーガー)編だ。

マクドナルド値上げショック!

 ファストフード(ハンバーガー)主要2社が発表した2025年2月度の月次業績データは、以下の結果となった。

◯マクドナルド(日本マクドナルド)の既存店売上高
 2月度:前年同月比100.8%(0.8%増)

◯モスバーガー(モスフードサービス)の既存店売上高
 2月度:前年同月比109.5%(9.5%増)

 マクドナルドが前年同月比で微増だった一方、モスバーガーは10%近く増収する対照的な結果となった。比べると増収の差は8.7ポイントもある。

 マクドナルドといえば3月12日、全メニューの約4割で店頭価格(税込み)を10〜30円値上げした。コメをはじめ食品の値上げが続く中、SNS上では、「マックまで値上げするなんて」「モスバーガーと値段が変わらなくなった」「これならバーガーキングのほうがおいしくてコスパがいいかも」といった嘆きの声が多く上がり、さながらマクドナルド・ショックである。

 マクドナルドはかつて59円でハンバーガーを販売していた(2002年8月~03年6月)こともあり、長く「デフレの申し子」のような存在だった。今でも全体的に低価格な印象がある人は多いだろう。

 しかし実は、今回を含めてマクドナルドは過去3年間で6回も値上げしている。値上げは、業績に影響を及ぼしていないのだろうか? 2社の月次動向について19年10月から約5年分に時間軸を広げて分析して分かった「差」と、今後を左右するかもしれない意外な“伏兵”の存在について検証しよう。