日本で人気のある(販売台数が多い)フォルクスワーゲンのモデルと言えば、ゴルフ、T-Cross、T-Roc、ポロといったコンパクト勢。ゴルフとT-Crossはマイナーチェンジモデルが話題だし、日本で注目度の高いミドルクラスSUVのティグアンも2代目にフルモデルチェンジしています。

 その中で、比較的大きなステーションワゴンをあえて取り上げることにちょっと驚いたのですが、同時に「さすが、わかってるねえ」とも思いました。

「SUV以外」の選択肢

 今、日本では……というか、世界中でSUVがブームです。もうブームを通り越して、クルマ選びのド定番になったと言っても過言ではありません。一方のステーションワゴンは2000年代前半まではコンパクトワゴンからラージサイズまで多くのモデルが販売されていましたが、今は日本車だとトヨタがカローラシリーズにワゴンを設定しているのと、スバルがレヴォーグを生産するのみ。もうひとつ、光岡自動車がカローラフィールダーをベースにしたリューギワゴンを生産しています。カローラはツーリングとフィールダーがありますが、フィールダーは10月末で生産が終了するので、その後は2車種のみになります。

 でも、輸入車に目を向けると、一時期より車種は減ったものの、まだまだステーションワゴンのバリエーションが多いんですよね。もちろん輸入車も売れ筋はSUVですが。

 ただ、あまりにもSUVに乗る人が増えすぎたことで、ライフスタイルや自分の持ち物にこだわる人たちからは「SUVは人と同じになるから選びづらい」という声を聞くことも増えました。

SUVにはない伸びやかなスタイルがステーションワゴンの魅力SUVにはない伸びやかなスタイルがステーションワゴンの魅力(広報写真)