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【精神科医が教える】どこか違和感のあることを言う人…相手の本音を見誤る人の“決定的なミス”Photo: Adobe Stock

相手の本音を見抜くには?

 今日は「他人の行動を見ることで本質がわかる」というお話をしたいと思います。

 これを意識するだけで、世の中の見え方がかなり変わってきます。

 私たちの暮らす社会には「本音」と「建前」があります。もちろん、誰もが本音で話してくれれば良いのですが、現実には立場や仕事、金銭的な背景があるため、そう簡単にはいきません。

そのため、本当に相手が何を考え、何を望んでいるのかを見抜くためには、「言葉」よりも「行動」に注目することが大切です。

空気が読めない人が意識すべきこと

 言葉をそのまま受け取ってしまい、「空気が読めない」と言われてしまう人も少なくありません。

 こういう場合、「相手の言葉」を信じるのではなく、「相手の行動」に注目するようにすると、ぐっと空気が読めるようになります。

 つまり、空気を読むというのは、相手の行動を観察し、その裏にある本音を察する力でもあるのです。

本音は行動に現れる

 建前の言葉を信じてしまうと、誤解が生じやすくなります。だからこそ、本音はどこにあるかというと、「行動」に表れます。

 相手がどんな行動をしているか、それを観察して自分なりに考える習慣をつけましょう。

 もちろん、言葉の中にも大切なものはありますが、立場や状況によって歪められた言葉も多く存在します。だからこそ、言葉よりも行動を重視する視点が必要なのです。

企業の例に学ぶ

 例えば、ある会社のサービスを利用しようとしたとします。その会社が「私たちはお客様を大切にしています」と宣伝していたとしても、実際の対応が雑だったり、解約しにくい仕組みだったり、条件が複雑だったりしたらどうでしょう?

 それがその企業の“本音”です。つまり、「お客様第一」ではなく、「自社利益が最優先」なのです。

 もちろん、それを正直に言えば炎上するので、建前として「お客様第一」と言うわけですが、本当に見るべきは、やはりその会社の“行動”なのです。

人間関係でも応用できる

 これは企業だけでなく、人間関係にも当てはまります。

 相手が何を言ったかではなく、何をしているかを見る習慣を持つと、人付き合いがぐっとスムーズになります。「言葉はおまけ」くらいに考えておくと、余計な誤解に振り回されずに済むのではないでしょうか。

 ぜひ、行動に注目する習慣を意識してみてくださいね。

※本稿は『精神科医Tomyが教える 1秒で不安が吹き飛ぶ言葉』(ダイヤモンド社)の著者による特別原稿です。