幸せは自分の思い方次第――101歳、現役の化粧品販売員として活躍している堀野智子(トモコ)さん。累計売上高は約1億3000万円で、「最高齢のビューティーアドバイザー」としてギネス世界記録に認定されたキャリア61年のトモコさんが、年をとるほど働くのが楽しくなる50の知恵を初公開した話題の書『101歳、現役の化粧品販売員 トモコさんの一生楽しく働く教え』(ダイヤモンド社)より一部を抜粋・編集したものをお送りする。佐藤優氏(作家・元外務省主任分析官)が「堀野氏の技法は、ヒュミント(人間による情報収集活動)にも応用できる」と絶賛(日刊ゲンダイ・週末オススメ本ミシュラン)する世界一の先輩による“人生訓”は、アナタの疲れた心を元気にしてくれる!

笑ってばかりじゃなかった私の日々
人生って、いろんな日がありますよね。
これまでの日々をあっけらかんと生きてきた私ですが、もちろんいつも大笑いしていたわけではありません。
悲しい日は
「今日1日」の穏やかさを見つめる
悲しいことがあったとき、私はことさら「今日1日が穏やかに過ぎていくこと」だけを見つめるようにしてきました。
昨日や明日のことは、考えないようにしたんです。
今、とても大変な状況下で、「1日穏やかに過ごすなんて無理……」というのであれば、「この一瞬の穏やかさ」を意識するだけでもいいと思います。
何かにつけて「あぁ、よかったな」
どんなに過酷な状況にあるときでも、1日のうちでちょっと息をつける瞬間ってあるはずです。
たとえば、お腹がすいているとき、ご飯を食べればホッとしますよね。お茶を飲んでひと息ついたときや、温かいお風呂に入って体がゆるんだときも、そうでしょう?
ちょっと尾籠(びろう)な話だけど……
ちょっと尾籠な話ですが、我慢していたトイレに入れて用を足すことができたときなど、最高にホッとしませんか?
そんなささやかな「ホッとする瞬間」に気づけるだけで、人生は違ってくるような気がします。
「あぁ、よかったな」と思える心
私自身は何かにつけて「あぁ、よかったな」と思うんです。
ご飯をおいしく食べられてよかったな、湯船につかって気持ちよくてよかったな、今日も1日無事に過ごせてよかったな……そんな具合です。
「昨日と同じ」が、何よりありがたい
私の場合、高齢なので「昨日と同じことができる」「普通のことを当たり前のようにできる」というのは、とても大事なことなのです。
「無事な1日」をコツコツ積み重ねて
でもこれ、どんな年代の人にも言えることなのかもしれません。今日と同じことが明日もできるなんて保証は、どこにもないのですから。
思えば、私は若いころから「ああ、今日も無事に過ぎてよかったな」と考えるタイプの人間でした。
母の早すぎる死が教えてくれたこと
母が45歳と若くして亡くなり、末の妹が不憫でたまらないと思ったことが影響しているのかもしれません。
何ごともなく過ぎていくのがいちばん、という感覚がこびりついているのでしょう。
「まあ、いいじゃないの」の積み重ね
まあ、いいじゃないの、仕事があって今日も1日無事に過ぎたんだから……と、その積み重ねでここまできました。
自分の幸せって、自分の思い方や感じ方で、いかようにもなるものだと思います。
※本稿は、『101歳、現役の化粧品販売員 トモコさんの一生楽しく働く教え』(ダイヤモンド社)より一部を抜粋・編集したものです。