二大人気軸は
コンサルティングと金融

 24年のランキングは、前回16位から急浮上したベイカレント・コンサルティングが1位、2位がアクセンチュア、3位が慶應義塾となった。

 ベイカレント・コンサルティング、アクセンチュアの他、デロイト トーマツ コンサルティング(4位)、EYストラテジー・アンド・コンサルティング(6位)、野村総合研究所(9位)、PwCコンサルティング(10位)、アビームコンサルティング(16位)と、国内外の大手ファームが上位に集中し、コンサルティング業界が圧倒的な存在感を示している。プロジェクトベースの働き方、成長スピードの速さ、年収水準の高さなどが、挑戦志向の学生に響いていると考えられる。

 金融業界の強さも健在だ。三井住友銀行(5位)、三菱UFJ銀行(8位)、みずほ銀行(12位)と三大メガバンクがそろって登場し、野村證券(13位)、三井住友信託銀行(14位)、みずほ証券(20位)なども上位にランクインしている。

 東京海上日動火災保険(6位)といった保険会社も、堅実志向の学生から根強い人気を維持している点も注目される。

 リクルート(14位)や博報堂(19位)といった人材・広告業界も顔を出しており、「自分らしく働く」「社会に影響を与える」ことを重視する層からの支持がうかがえる。

 なお、慶應義塾大学の就職・進路データによれば、慶應義塾で最も多いのは看護医療学部の69人で、薬学部からも7人が採用されている。このことから、慶應義塾大学病院関連の就職が多いと考えられる。

 全体として、コンサルティング、金融を軸にしつつも多様な業界への関心が広がっており、「高成長×安定志向」という二極の価値観が併存していることが読み取れる。

*この記事は、株式会社大学通信の提供データを基に作成しています。

【ランキング表の見方】
2024年春の大学別の主な就職先。上位20位以内の企業・団体を掲載。就職先名称は原則としてアンケート調査時点の各大学の回答による。大学により、一部の学部・研究科、大学院修了者を含まない場合がある(調査/大学通信)