いきなり答えを探さない
リーダーがまずやるべきこととは?
絶対にやってはいけないのは、「知らないので、できません」という逃げ方です。
知らない=できない、と簡単に決めつけてしまうと、この先も、新しい言葉に出会うたびに「知らないのでできない」と回答することになってしまいます。これは、変化の時代を生きるリーダーの振る舞い方としては、非常に残念な態度です。
こういうときは「経験はないが、勉強しながらトライする形で良ければ、ぜひ挑戦させてください」という、ファイティングポーズを見せるべきです。
また、新しいプロジェクトが始まると、私たちはつい「正解」を探しに行きたくなります。
例えば、「DXを推進せよ」と言われたら、「じゃあ、どのツールが良いのか?」「他社は何を使っているのか?」といった情報をまず調べ始める――そんな行動、心当たりのある方も多いのではないでしょうか。
新しい領域に飛び込んだときに、最初にやるべきは「答えを探すこと」ではありません。大切なのは「何を問うべきか」を見極めることです。
いきなり解決策を探す前に、「この組織では、いったい何を変えるべきなのだろう」「どの業務領域に課題が集中しているのだろう」「困っているのは誰なのだろう」というような“答えるべき問い”を立てることから始めましょう。
そうすることで、このプロジェクトで、何に焦点を当てればいいのかが明らかになり、進むべき方向性を定めることができます。
素人だからこそ
“聞く”力で勝負する
また、「素人」として、知識も経験もない状態でプロジェクトに挑むとき、あなたの武器となるのは「聞く力」です。
わからないことを素直に質問できる。
なにも知らないからこそ、予断なくフラットに相手の言葉を聞き、正確に受け止められる。
これは、むしろ「素人の強み」であると言えます。
こうした「聞く力」を持つリーダーがいると、メンバーは、積極的に発言し、能動的に動くようになります。