銀行がキャンペーン、転売ヤーが跋扈……
そして、さまざまなカラーやバージョンが次々と発売されるごとに、Labubuブームはますますヒートアップしている。「ブラインドボックス」を買い求める人たちが世界各地のポップマートの店舗に並ぶようになり、過熱した結果、あちこちで殴り合いや衝突のニュースが流れるようになった。

中国国内でも、国内外の人気ぶりに転売業者が大量に出没している。江蘇省などでは「1人1体まで」とされていたLabubuの自動販売機前で、並んで順番を待つ人たちを無視して大量に買い占めようとした転売業者に注意した人が、逆に転売業者に殴りかかられるという事件も起きている。
また冒頭でも触れたように、銀行が顧客拡大のために景品としてLabubuのプレゼントを謳ったキャンペーンを発表した。実際にLabubu目当てに預金口座を開いて手に入れた人もいたらしいが、その後あまりの過熱ぶりにキャンペーンは中止になった。
もちろん、転売サイトでもLabubuは大注目で、オリジナル価格が約600元(約1万2000円)の特別バージョンに、なんと3万元(約60万円)を超える価格がついているという。また、先に書いたように初代Labubuの108万元(約2200万円)落札に続いて、限定バージョンのLabubuが82万元(約1650万円)で取引されたなどと伝えられている。それだけを見ても、すでに庶民とは別の世界の「コミュニケーションツール」になりつつある。