では、PBRが1倍以下になる場合は、どんなことが考えられるか。

①将来の利益成長がマイナスになると予想されているケース。純資産の一部は利益の蓄積だから、それが将来減っていくことを織り込んでいるわけだ。

②資産に隠れた損失があると疑われるケース。この場合は帳簿上(貸借対照表)に計上された金額より、実際の価値は低いので、本当の純資産の金額が帳簿上の金額より少ないことになる。帳簿上の価格をベースにした1株純資産は100円でも、実体は50円と疑われていれば、例えば株価が50円となることもある。その場合、PBRは50円÷100円=0.5倍と1倍を割り込む。

③市場がその企業の実力を過小評価しているケース。この場合が、いわゆる割安の状態に放置されていると言える。

ランキングをどう見るか

 (表2)(表3)(表4)が低PERランキングである。PERが低い方から順に並べてある。(表2)は全銘柄を、(表3)は時価総額500億円以上5000億円未満、(表4)は時価総額5000億円以上の銘柄を対象にしている。時価総額とは株価×発行済み株式数で、その会社全体の価値(価格)である。

 また、PERに加えて、参考としてPBRと自己(株主)資本比率を計算している。自己資本比率とは自己資本÷総資産×100(%)で計算される。これは返済する必要のないおカネで、どれだけ事業に必要な資産の購入をまかなえているかを示す比率なので、高いほど倒産するリスクが小さいと言える。自己資本比率は業種よって大きな違いがあり、一概に何%以上が安全とはいえないが、5~10%以下なら安全性に注意した方がよい。

 表の見方としては、例えばPERが業界平均以下でPBRも1倍前後と低い会社を捜す。さらに、自己資本比率を見て、安全性に問題がないか当たりをつける。それで割安だと、ぱくっと飛びついてはいけない。自分なりになぜPERやPBRがそのように評価されているのかを考えてみる。それが合理的だと思えるなら、株価は妥当と考えられ、逆に理屈が付かないようなら、過小(または過大)評価さているかもしれない。

 例えば、(表3)の総合ランキングの低PERのトップ10はやはりワケあり会社が多い。1位の東京機械製作所は新聞紙輪転機メーカー大手だが、赤字続きで無配(株主に配当しないこと)が続いている。将来の利益成長に疑問がついているうえ、自己資本比率も3.7%と非常に低い。