コンサル大解剖Photo:FotoMaximum/gettyimages

コンサルティングファームの業績の勢いを表すバロメーターとなるのが、各社の人員数だ。そこで、長期連載『コンサル大解剖』の本稿では、主要コンサル30社の最新の人員数を公開する。引き続きコンサル需要は根強いものの、各ファームで業績に直結する人員数で明暗が分かれつつある。アクセンチュアが2万6000人を、ベイカレントが6000人を突破する一方で、中には唯一人員数が2桁%も減少したファームも出ている。(ダイヤモンド編集部 山本 輝)

コンサル30社の最新人員数を公開
ベイカレントは6000人を突破

 466人――。これはダイヤモンド編集部の取材で判明した、2025年春にベイカレントに入社した新卒コンサルタントの人数だ(『【独自】ベイカレントの25年新卒入社466人、早慶上理など“大学群”別の人数が判明!勢力を増す群と「最大派閥」の大学はどこか』参照)。

 同社の決算資料によると、25年2月末時点の社員数は5467人。つまり、社員数の1割弱に匹敵する新人の大量採用といえる。当然、この規模の採用にはリスクも伴うが、それだけ足元のコンサル需要の強さを象徴しているといえそうだ。

 昨年までのコンサルティング業界の採用動向を振り返ると、デロイト トーマツ コンサルティングやマッキンゼー・アンド・カンパニーなど、一部企業で減速感が見られたのも事実だ。一方で、市場自体は堅調に拡大を続けている。特に、本家のベイカレントはもとより、“ベイカレントクローン”と呼ばれる国内系のグロースファームが、企業ニーズの強いプロジェクトマネジメント系の案件などを中心に業績を伸ばしており、人員拡大にも積極的だ。

 では、各社の業績の勢いを表すバロメーターである、最新の人員数はどうなっているのか。そこで今回、ダイヤモンド編集部が独自集計した23年春から25年6月までの各社の人員数の推移を公開する。対象は、外資戦略系、ビッグ4とその系列のファイナンシャルアドバイザリー、国内総合系や国内中堅ファームまで全30社だ。

 前述したように、足元ではベイカレクローンを筆頭に国内ファームの急成長が目立つ。ベイカレクローンの中の1社は、23年4月から直近までの増加率はなんと219%という驚異的な成長ぶりを見せており、ファーム間の序列を覆しつつある。

 一方、減少が続いたファームの存在も明らかとなった。特に、ある著名ファームは、今回の集計対象で唯一、23年4月に比べて2桁%減となった。各社の人員数の状況はどうなっているのか。早速、次ページでその結果を確認していこう。

集計対象企業:マッキンゼー・アンド・カンパニー、ボストン コンサルティング グループ(BCG)、ベイン・アンド・カンパニー、A.T. カーニー、アーサー・ディ・リトル、ローランド・ベルガー、アクセンチュア、キャップジェミニ、デロイト トーマツ コンサルティング、PwCコンサルティング、EYストラテジー・アンド・コンサルティング(EYSC)、KPMGコンサルティング、デロイト トーマツ ファイナンシャルアドバイザリー、PwCアドバイザリー、KPMG FAS、アビームコンサルティング、ベイカレント、ライズ・コンサルティング・グループ、Dirbato、ノースサンド、ビジョン・コンサルティング、野村総合研究所、三菱総合研究所、NTTデータ経営研究所、シグマクシス、クニエ、リブ・コンサルティング、タナベコンサルティング、船井総合研究所、ドリームインキュベータ