「意味がない」ことを切り捨てる人生に価値があるのか
――短絡的に考えるのがよくないんですね。
びーやま:そうですね。
また、これは多くの受験生を見ていて感じるのは、頭のいい学生ほど、「意味を見つけるのが上手」なんですよね。この科目の内容は社会でこういう風に使われていそうとか、こういう考え方が使えるみたいな感じで、意味を理解するのが早いんです。
もしくは、「どこに意味があるのか」を探るように勉強している印象で、そりゃ同じ勉強でも差はついていくよなと感じます。
――たしかに、頭のいい学生ってそういうところありますよね。
びーやま:加えて、矛盾するようで恐縮なのですが、「意味がなかったらやらないんですか?」ということもこういったテーマになるたびに感じています。
――どういうことですか?
びーやま:もちろん、科目になっているようなことはすべて意味があるものですが、仮に意味がなかったとて、やらなくていいということにはならないんじゃないかなと。
世の中のすべてのことにすぐに使える意味があるわけじゃないですよね。そのときに「意味ないです」と切り捨てていく人生は楽しいのかなと。
たとえば、家庭科なんていうのは、受験科目になっていないわけで、受験生からすればすぐには使わない科目です。でも生きていくためには一番必要だったりします。大人になってから料理したことありません。家事もできませんみたいな大人は結構いるわけで。
それも「受験では使わないんだから、やっても意味ない」って切り捨てるのはいいことなのでしょうか。
「いやいや、今のキミの大学合格という目的からすれば意味はないかもしれないけど、人生では必要なことだよね?」って誰もが思うと思います。
もちろん、非合理なことであれば話は別ですが、そうじゃないこともあるわけで、極端に「意味のあるなし」にこだわりすぎるのは違うんじゃないかなと。
学校というのは、別に受験のためにだけある場所じゃないですし、人生の基礎となるものを育む場所ですから、そのあたりはしっかり考えてほしいと思います。
――よく理解できました。ありがとうございました。
教育痛快バラエティ番組・YouTube『wakatte.TV』のツッコミ担当。早稲田大学教育学部卒。高校時代の偏差値は37だったが、1年間の浪人を経て早稲田大学に入学。大学時代は起業・自主退学・復学など、さまざまな経験をしたのち、大学受験のすばらしさに気づき現在に至る。甘いルックスと鋭いツッコミ(たまにポンコツ)で視聴者の心を掴んでいる。決め台詞は学歴モンスターの相方・高田ふーみんを制止する「ヤメロオマエ」。
高田ふーみん[協力]
教育痛快バラエティ番組・YouTube『wakatte.TV』にて「学歴至上主義」を貫く学歴モンスター。京都大学経済学部中退(現役合格)。学歴を絶対の価値基準とする偏った思想を持つヒール役として受験生や大学生を中心に人気を博している。決め台詞は「Fランやないか」。