これからも広がっていく、弥生の「子ども図書館」

 森嶋さんは、入社以来、“総務一筋”だったわけではない。人事総務部への異動はコロナ禍が収束しつつあった2022年の初頭。それまでは、カスタマーセンターのある顧客サービス本部に在籍していた。カスタマーセンターの業務をリアルに把握していることも「リフレッシュルームに絵本を置きたい」という動機につながったのだろう。また、森嶋さんは、前職が住宅メーカー勤務だったこともあって、「リフレッシュルーム」のレイアウト設計にも携わっていた。つまり、「リフレッシュルーム」と「子ども図書館」のどちらも自分の子どものような存在で、その成長に大きな期待を寄せている。

「リフレッシュルームは、お昼休みは満席になったりして、いまはみんなの休憩場所として利用されていますが、ゆくゆくは、何らかのイベントなどがおこなわれてもいいのでは……従業員のコミュニケーションの場として、さまざまなかたちで使えるようにしたいですね」

「子ども図書館」は誕生から1年あまりが経ち、大阪オフィスの従業員の好評を得て、近いうちに、弥生の札幌カスタマーセンターにもつくられる予定だという。一方、カスタマーセンター機能のない東京本社は、フリーアドレスの勤務ということもあって、大阪や札幌のようなリフレッシュルームを設けていない。「フリーアドレスでのコミュニケーションも理想ですね」――東京本社を思い浮かべながら、森嶋さんはそう言ってうなずいた。