実は億ション姉さんから友達申請されたとき、「犬の散歩代行をやってほしい」と言われた。1回の散歩あたり2000円を支払うので、こちらは仕事としてやってほしいと言う。なお散歩の時間は、20分もしてもらえれば大満足だそうだ。つまり散歩のお礼は、十分すぎるくらい頂戴していた。
また僕は今でこそ関西(神戸)に住んでいるが、生まれも育ちも神奈川の横浜で、関西人のようなキレのある会話はできない。ボキャブラリーも乏しく、出された食事に対して「美味しいです!」「最高です!」といった簡単な言葉でしか感想を表現できない。つまり僕はグルメリポーターの彦摩呂さんのように、相手のことをケラケラと笑わせる話術はない。
そんな自分に対して、なぜここまで良くしてくれたのか……。
これは僕の勝手な推測だが、もしかしたら億ション姉さんも僕と同じように「一緒にいると学びと刺激があって楽しい」と思ってくれていたのかもしれない。
億ション姉さんとは事情があり、今はもう会うことができないのだけど……(別記事で詳述《ウーバー配達員と“2億ション”の女性住人がLINE交換→価値観がすれ違う「異世界交流」が面白い…え、うそ?まさか最後に泣かされるとは》)。どうしても悪いイメージの強い、ウーバー配達員の僕のことを見下すことなく、大変よくしていただいた。捨てる神あれば拾う神ありとは、まさにこのことを言うのだろう。
本記事をキッカケに、多くの人にあまり知られていない「ウーバーのリアル」をお届けできたのなら、ウーバー配達員ライターとしてこれ以上の喜びはない。