関関同立と早慶がトップ
日本生命は関西圏で積極採用

 日本生命保険のランキングでは、1位は同志社大学と立命館大学が並び、3位が関西大学だった。

 関西学院大学もトップ10入りし、関関同立だけで95人もの採用数を占める。関西圏での採用が非常に強く、大阪市に本社を置く同社の地域性や営業基盤の強化に直結した戦略が見える。

 また、慶應義塾大学、早稲田大学、立教大学、青山学院大学といった首都圏の有力私大も上位にいる。

 旧帝国大学は、関西圏の大阪大学、神戸大学、さらに東京大学もランクインしており、専門性の高い人材確保に力を入れている。

 ランキングを見ると、法学部・経済学部・商学部など、金融・保険業界に強い文系学部を有する大学が多く採用されている。営業力・提案力・マネジメント力を備えた総合職志向の採用が目立つ。

 第一生命保険では、慶應義塾大学、早稲田大学、同志社大学がいずれも1位で並んだ。
 
 上位には他に立命館大学、関西学院大学が入り、早慶・関関同立が強い存在感を示している。

 首都圏の私大からも採用しており、中央大学、明治大学、立教大学といったMARCHや日本大学がランクイン。文系総合職の人材確保に力を入れている。

 また、安田女子大学、南山大学、西南学院大学といった地方や女子大学からの採用も目立ち、全国規模かつ多様性を意識した人材構成となっている。

 生命保険業界ではコロナ禍以降、対面営業が制約されオンライン契約への関心は高まったが、実際の加入は伸び悩み、依然として営業職員や代理店経由が主流である。
 
 保険商品は外貨建てや持病対応型、健康割引型など多様化しているが、消費者は契約にあたり専門的な説明を求める傾向が強い。

 そのため、デジタル化の推進と同時に人によるコンサルティングの質向上が重要となる。デジタルと対面の融合による顧客接点の拡大、必要保障額に対する意識啓発、顧客との信頼関係を構築できる人材の採用が成長の鍵となる。

*この記事は、株式会社大学通信の提供データを基に作成しています。