「AI時代に、メンバーが将来に漠然とした不安を感じている」
「どうすれば変化の速い環境に対応できるのか」と悩むチームリーダーの皆様へ。不確実性(VUCA)が増す現代において、効率化や成果追求だけでは、メンバーの停滞感やモチベーション低下を招きがちです。
そこで参考にしたいのが、世界中で行われた経営学、心理学、経済学等の研究成果をもとに、グロービス経営大学院の教授陣が協力して書いたチーム・ウェルビーイングの教科書。「チームリーダーにできるちょっとしたのコツ」をまとめた一冊『職場を上手にモチベートする科学的方法――無理なくやる気を引き出せる26のスキル』。
今回は、同書から特別に抜粋・再編集し、不安な状況を打破し、メンバーが自らの成長を実感し、希望を持って仕事に取り組めるようになるための、科学的に裏付けされた実践的なアプローチを紹介します。

成長実感をもてずに不安な部下をどうする?
チームリーダーの原田さんは、自分の将来に不安を感じているメンバーのことで頭を悩ませています。あるとき部下から、こう相談されました。
「AIに人間の仕事が奪われるなどと世間では言われていますが、こうした大きな環境変化に対応できるだけ今の自分が成長できているかわからず、不安を感じています。
日々自分の成長を実感しながら、将来に希望をもって仕事をするにはどうすればよいのでしょうか?」
自分の将来に不安を感じることは誰にもあるでしょう。とりわけVUCA(Volatility(変動性)、Uncertainty(不確実性)、Complexity(複雑性)、Ambiguity(曖昧性))の時代と言われるようになって、将来を見通して希望をもつことが、以前より難しくなっているかもしれません。
このような環境変化に対応していくには、自分も日々成長して、変化していくことが求められます。しかし、自分自身の成長を自覚することはそう簡単ではありませんし、日々それを実感するとなると、なおさら難しいものです。