上司との会話をイメージし、スケッチブックやノートに「こう言われたらこう返そう」「このように話せば角が立たないかな」と思いついたことを書き出しておけば、それが心の準備にもなります。
私自身、プロ入り当初はコーチから「次、打たれたら先発から外すぞ」「次ダメなら二軍だ」といった厳しい言葉を浴びせられることがよくありました。
でも、そのたびに「絶対に見返してやる」「次は結果を出してやる」という気持ちで練習に取り組んできました。そのようなプレッシャーの中で結果を出すことができれば、上司も「お前、がんばったな」と評価してくれる瞬間が必ず訪れます。
他人と考えが合わなくても
まずは受け入れることが肝心
自分とまったく同じ考え方を持つ人は、この世に誰ひとり存在しません。血のつながった家族や長いつき合いの親友であったとしても、それぞれ考え方は異なります。つまり、まったくの赤の他人である上司や同僚が、自分と違う見方や考え方を持っていてもそれは当然のことなのです。
自分とは意見の異なる人に出くわしたら「この人はこういうふうに考えるんだな」と受け入れることが肝心です。
「なんでこの人はこんなふうに思ってしまうのだろう」と疑問に感じても何も解決しませんし、その人の考え方を変えるのもなかなかできることではありません。それらはすべて、時間の無駄です。
重要なのは、自分にプラスになることをしっかり考え、そのために必要な行動を取ることです。上司との関係に悩んだときには、まずは自分ができること、変えられることに注力し、自分の目標に向かって前進していくことが大切だと思います。
上司が嫌いだからといって、仕事を放棄するわけにはいきません。人間関係によって環境が悪かったとしても、その状況を乗り越えるには自分自身が変わる努力をするしかないのです。
コミュニケーションを改善するために工夫を凝らし、さらに「結果を出して上司を見返してやる」という強い気持ちで目の前の仕事に取り組むことが成功への第一歩となります。