ダイヤモンドで読み解く企業興亡史【サントリー編】#40

昨春、サントリーホールディングスで10年ぶりに創業家出身者がトップに就任する“大政奉還”があった。創業120年超の歴史を誇る日本屈指の同族企業、サントリーの足跡をダイヤモンドの厳選記事を基にひもといていく。連載『ダイヤモンドで読み解く企業興亡史【サントリー編】』の本稿では、「週刊ダイヤモンド」1988年11月19日号の記事「サントリー 消費多様化に屈した“オールド神話”」を紹介する。84年に大幅な減収減益に沈んだサントリーの業績は停滞が続いていた。引き金は焼酎ブームのあおりを受けた主力ウイスキーのオールドの販売の急減速だった。記事では、サントリーが英大手酒類企業との異例の資本提携に踏み切った狙いと、反転攻勢策について解説している。(ダイヤモンド編集部)

サントリーが減収減益に沈む
英大手との提携で王国再生へ

 この10月13日、サントリーは英国の大手酒類企業のアライド・ライオンズ社(ダイヤモンド編集部注:1994年にペドロ・ドメクと合併。合併会社、アライド・ドメクは2005年に仏ペルノ・リカールに買収された)との資本提携を発表した。王国再生を懸けるサントリーが見せた、久々の戦略的対応だった。

 1984年度の大幅な減収減益以来、停滞を余儀なくされているこのガリバー型企業の環境は依然として険しい。吹き荒れる国際的な企業再編、来年の酒税法改正で激しくなる輸入洋酒攻勢、いまだ明確にならない佐治敬三社長の後継者問題、ワンマンから組織的オペレーションへの転換……。再び隆盛を極めるための幾つかの重要な課題に対する解答の一つが、アライド社との提携であった。

「週刊ダイヤモンド」1988年11月19日号「週刊ダイヤモンド」1988年11月19日号