台湾董事長からHD社長へ 生え抜きは3人目Photo by Yasuo Katatae

ファミリーレストラン大手のすかいらーくホールディングスで、大抜てき人事が行われた。台湾現地法人の代表を務める佐藤拓男氏が、国内の主要な事業会社での役員を経験せずに2026年3月に社長に就任する。連載『人事コンフィデンシャル』の本稿で、同社の幹部登用の慣例を覆す異例の人事を深読みする。(ダイヤモンド編集部副編集長 片田江康男、大日結貴)

すかいらーくHDに新社長誕生
役員経験なしで異例の大抜てき

 外食業界は新型コロナウイルス禍が明けた2023年5月以降、景気回復に加えてインバウンド需要の盛り上がりの追い風を受け、好調を維持している。

 すかいらーくホールディングス(HD)も漏れなく恩恵を受けており、24年12月期は2度の上方修正を実施し増収増益を達成。25年12月期は、連結売上高は前期比13.2%増の4540億円、当期純利益は同19.3%増の167億円を達成する見込みだ。

 加えて24年10月に買収した北九州初のうどんチェーン「資さんうどん」が東京都内で大盛況となるなど、話題に事欠かない。

 すかいらーくHDは、日本にファミリーレストラン業態を広めた草分け的存在だ。また今では多店舗展開する外食チェーンや、大手食品スーパーなどでは当たり前になっている、食品の調理・加工工場(セントラルキッチン)の活用も同社がいち早く取り入れ、個人経営が主だった外食業界を近代化・高度化させた企業でもある。故に外食業界では常に一目置かれている“名門”だ。

 その名門で26年3月、金谷実社長に代わり、台湾現地法人の雲雀国際股份有限公司代表を務めていた佐藤拓男氏(54)が、新たにすかいらーくHD社長に就任する。国内の主要事業会社で役員を経験せずにトップに就く大抜てき人事で、外食業界関係者やすかいらーくHDのOBからは、驚きの声が上がっている。

 次ページでは、すかいらーくHDの現体制社長の功績を振り返りながら、大抜てき人事の背景について深読みしていく。