大和証券グループ本社の社長交代は、来年以降に持ち越されそうだ。中田誠司社長が4月に就任7年目に突入し、前任者の任期を超えた。後継の有力候補の名前は社の内外で挙がっているが、他の大手金融機関に先駆けた女性登用が同社の売りでもある。大手初の女性トップ就任は実現するのだろうか。(ダイヤモンド編集部 岡田 悟)
鈴木最高顧問に並ぶ就任7年目
中田社長は今期いっぱいで交代か
大和証券グループ本社の社長交代は、来年度以降に持ち越しとなりそうだ。
2017年に就任した中田誠司社長(62)が今年4月以降も続投となり、7年目に入った。前任の日比野隆司会長(67)が6年間社長を務めたため、中田氏も今年3月で交代するとの観測があったが、そうはならなかった。
中田氏の「異例の留任」とみる向きもあるが、日比野氏の前任で、社長、会長を務めた鈴木茂晴名誉顧問(75)は7年間社長を務めた。その前例に照らせば、中田氏も今期を最後に勇退する可能性が高い。
証券業界2位で、野村ホールディングス(HD)の後塵を拝し続けてきた大和だが、女性の幹部への登用や19時退社など、社員の「働きやすさ」のアピールでは先陣を切ってきたと同社は自負している。
最大手の野村HDと、3メガバンクから挟撃を受ける独立系証券を率いる次のトップは一体誰なのか。現在の役員の顔触れから最有力候補が浮上した。