LGBTQの誰もが働きやすい職場環境とは?

 KさんとWさんのライフストーリーを受けて、齋藤さんが補足する。

「皆さんに、ここでお断りをしておきます。お二人はLGBTQの当事者ではありますが、決して、“LGBTQの代表”ではありません。一言でLGBTQと言っても、一人ひとりで違いますので、お二人の体験や考え方がすべてだとは思わないでください。あくまでも、LGBTQという属性を持ったお二人の話というかたちで受け止めていただければと思います」(齋藤さん)

 その後、パネルディスカッションが行われ、事前に募集していた質問に、KさんとWさんが答えていった。

 パネルディスカッションのテーマは、「カミングアウトを受けた場合の対応は?」 「働きやすい職場環境とは?」のふたつ。

 働きやすい職場環境としては、「性別のことをあまり意識せずに話ができること」「セクシュアリティに関係なく、仕事の成果を評価してくれること」「LGBTQのことをきちんと知っている人がいること」などが挙げられた。また、Wさんの実体験からトランスジェンダーの人が働きやすい社内設備やパートナーシップ制度、アライ(*4)についてもディスカッションが行われた。

*4 LGBTQの当事者を理解し、支援する人のこと。

 イベント参加者(視聴者)から事前に寄せられた質問は、「LGBTQであることが、仕事のキャリア形成で不利になったことはありますか?」「なぜ、今日のイベントに登壇しようと思ったのですか?」といったもので、KさんとWさんの誠実な回答が筆者の胸に残った。

 そうして、視聴環境のトラブルもなく、時間どおりにイベントが終了し、配信会場内の関係者の拍手とともに、齋藤さんとKさんとWさんの3人が降壇した。