日経平均6万円突破か減速か 攻めと守りの投資術#4

元手300万円から、わずか5年で1億円を築いた個人投資家、kenmo氏。その投資法は24万部突破のベストセラー『5年で1億貯める株式投資 給料に手をつけず爆速でお金を増やす4つの投資法』で詳しく紹介されているが、特徴は効率的に資産を拡大するために相場や資金量に合わせて投資スタイルを柔軟に変化させていることだ。では、荒れ模様の2026年相場で期待できる投資法とは何か。特集『日経平均6万円突破か減速か 攻めと守りの投資術』の#4では、kenmo氏に26年度相場で注目する投資法やセクター、さらには爆速で資産を増やすコツについて聞いたロングインタビューをお届けする。(聞き手/ダイヤモンド編集部 篭島裕亮)

「爆速で1億円」を目指すなら
投資手法はマーケットに合わせる

――日経平均株価は2026年初から急騰しましたが、3月以降は一転して荒れ模様です。今後の日本株をどう見ていますか。

 3年、5年、10年といった長い時間軸で見ると、日経平均株価は高値の5万9000円よりも上にあると考えています。日本企業がインフレで値上げをできるという国内要因と、AI半導体の膨大な設備投資の中で日本の会社がなくてはならない存在になっているというマクロ要因、さまざまな点から、「下げたら買いたい」と思っている投資家は多いはずです。日経平均が6万円、7万円、8万円という未来が確実にあるとみています。

 ただ、短期的な値動きについては本当に分かりません。上下に2000円、3000円動くマーケットにおいて、短期的な値動きを予想してポジションを取るのはもはや無謀とすら思っています。大局観を持って相場に臨まないといけない局面に来ていると感じます。

――kenmoさんの著書、『5年で1億貯める株式投資 給料に手をつけず爆速でお金を増やす4つの投資法』がベストセラーになりました。具体的な投資法の解説に加えて、「5年で1億円」というパワーワードに引かれた個人投資家は少なくないと思います。保有資産や年齢、投資経験、リスク許容度によって変わってくるとは思いますが、「最短で1億円をつくりたい」という場合、どうすればいいでしょうか。

 株を始めた時期によって好きな手法は分かれる傾向があります。

 自分は12年から株を始めたので、中小型株やグロース株で育った人間です。コロナ直後に始めた人は米国株が大好きな人が多く、S&P500を買っておけばいいという人が多い。この2、3年で始めて結果を出している人は、半導体関連など大型株で増やしてきた人が多いはずです。

 ですが、どの投資法でもうまくいかなくなるタイミングが来ます。質問にあるように「最速で1億円に増やす」ならば、その時々で最もうまくいくやり方を採用する必要があります。

『5年で1億貯める株式投資 給料に手をつけず爆速でお金を増やす4つの投資法』書影Kenmo/1982年愛知県生まれ。大阪大学大学院情報科学研究科修了後、東証1部(現東証プライム)上場のメーカーに研究員として就職。2011年に4年間でためた元手300万円から株式投資を始め、追加資金の投入なしに、会社員を続けながらわずか5年で資産1億円を達成。現在は、約3億円を運用している。18年に個人投資家同士の情報交換を目的とした「湘南投資勉強会」を設立。23年に中小企業診断士の資格を取得。15年間勤めた会社を辞め、IR(個人投資家向け情報提供)支援や企業コンサルティングを行うための法人を設立。現在は株式投資の傍ら、講演活動や、数多くの企業のIR説明会を主催している。メディア登場も多数。

 後述しますが、直近までは大型株の新高値ブレイクで機械的に強い銘柄に入ることが有効でしたが、今後も機能するかどうかは分かりません。得意な手法があったとしても、基本的にはマーケットに合わせてやり方を変えていくしかありません。もしかしたらAIに投資判断をさせるシステムトレードみたいなものが全盛になるかもしれないですし、ロングショート戦略が有効になるかもしれない。

 今まで売り込まれていたソフトウエアが相場の主役になる可能性もありますし、放置されていた中小型株の相場がくる可能性もあります。もちろん大型株相場が続く可能性もある。これは分からないです。その時々で最適と思う投資手法や投資すべきセクターをいち早く見つけて、そこに自分自身を合わせていくことが、最速で資産を増やすためにはすごく大事だと思っています。

 ただ一つ変わらないことがあるとすると、1年で2倍になる銘柄はどのようなマーケットでも必ず出てくるということです。25年だと180ぐらいの銘柄が年始から年末にかけて2倍になっています。

 今年は年初から1~2カ月で2倍になった銘柄がゴロゴロありました。足元は調整していますが、年末時点でも1年で2倍になる銘柄は100以上出ていると思います。

 仮に投資資金300万円でスタートした場合、1年ごとに300、600、1200、2400、4800、9600……という形で増やしていければ、5年で1億円近くまでいけるはずです。どのような相場環境においても、1年で2倍になりそうな銘柄を探し続けるという努力をするのがやはり近道なのかと思っています。

 ボラティリティーの大きな相場が続きますが、引き続きチャンスの大きいマーケットではあると思います。その分リスクも大きいのですけれど。

 個別株のリスクを取りたくなく、最速にこだわらないということであればTOPIX(東証株価指数)や日経平均などのインデックスを今年も来年もコツコツ積み立てていくのが最適解でしょう。現金で持つよりは株式の方が絶対にいいと思います。

――「爆速」で資産増を目指す投資家に向けて、今後の相場で有効だと思われている戦略や投資すべき銘柄群を具体的に教えてください。

 大きく二つ考えています。

次ページではkenmo氏が26年度相場で注目する二つの投資法やセクター、銘柄群を具体的に解説。「新高値ブレイクの具体的手法」「情報通信の逆張り」「生成AIで伸びる企業の見分け方」など波乱相場に負けずに爆速で資産を増やすヒントをお届けする。