日本銀行は4月の金融政策決定会合での利上げは見送る見込みで、6月に利上げを行う可能性が高いだろう Photo:PIXTA
米国・イラン停戦交渉の着地が見えない中、日銀は4月も利上げを見送るだろう。しかし、このまま原油高が続けば、国内インフレへの波及は時間の問題である。日銀も新しい基調インフレ指標の公表などを通じ、利上げ路線の堅持はアピールしている。日銀に残された猶予は短く、6月には利上げがあると引き続き予想する。(SOMPOインスティチュート・プラス エグゼクティブ・エコノミスト 亀田制作)
4月会合は様子見姿勢が続く見込み
事前の利上げメッセージもなし
日本銀行は4月27、28日の金融政策決定会合で、政策金利を引き続き現在の0.75%に据え置くとみられる。
以前の寄稿でも指摘したが、日銀は24年7月のサプライズ利上げが市場の混乱を招いた反省から、その後に利上げする際は、幹部講演やメディア取材を通じてそれらしきメッセージを事前に発信するのが慣行となっている。
本稿の執筆時点(4月22日)で、そうした幹部発言は見られず、むしろ利上げ見送り報道が相次いでいる。それを受けて金融市場が予測する4月の利上げ確率も、ゼロ%近傍まで低下している。
利上げ路線堅持を示す四つの新情報
6月利上げの可能性は高い
日銀が様子見を続ける理由は、米国とイランの停戦交渉が進まず、経済的な影響以前に、情勢の方向性すら見極められないことにある。
筆者は前回の寄稿で、中東情勢の緊迫化は先行き不透明感という点では利上げ見送り要因となり、原油高や円安進行の面では利上げ前倒し要因だと指摘した(『中東情勢混乱で日銀「次の利上げ」は6月か、市場乱高下で“様子見”入りも利上げ路線は変わらない』参照)。
今の日銀は、引き続き前者の不透明感を重く見ているのだろう。
もっとも、日銀が様子見を決め込むことができる時間的猶予は短く、6月には利上げが行われると筆者は引き続き予想している。
ホルムズ海峡の封鎖が解かれ、航行する船舶の安全が将来にわたって担保されない限り、原油価格の高止まりは続く。恒久的な停戦の実現など、中東情勢が劇的に改善しない限り、既に高い国内のインフレ率がさらに加速していく可能性は高い。
この間、日銀から提示された各種の新情報も、タイミングはともかく、基本路線として利上げ継続が必要な国内情勢にあることを強調する内容となっている。次ページでは、日銀が最近提示した四つの新情報を一つずつ読み解き、今後の金融政策の行方を予想する。







