米国ワシントンD.C.で開催された国際通貨基金(IMF)および世界銀行の春季会合で発言する日銀の植田和男総裁=4月16日 Photo:Bloomberg/gettyimages
4月の「展望レポート」でも
利上げ継続の基本シナリオは維持
日本銀行は4月27、28日に金融政策決定会合を開くが、政策金利は据え置かれる可能性が高い。
前回3月の決定会合では、米国とイスラエルによるイラン攻撃開始(2月28日)で中東情勢が緊迫、原油価格が急騰するという新たな要因が加わる中、「物価の上振れリスクと景気の下振れリスクの両方がある」として、政策金利据え置きを決めた。
イラン問題では、その後、米国とイランの間で「2週間の暫定停戦」合意の後、和平交渉が始まったが、イランのウラン濃縮・核開発やホルムズ海峡の航行回復などでの双方の主張の隔たりは大きく、交渉は中断され、再開を巡って綱引きが続く状況だ。
16日にワシントンでのG20(20カ国・地域)財務相・中央銀行総裁会議の後、記者会見に臨んだ植田和男・日銀総裁は、物価上振れと景気下振れリスクという従来の見解を繰り返し、「そういう場合の政策対応は非常に難しい」と語った。
植田総裁は3月決定会合後の会見でも、これまでの経済・物価見通しは変えなかったが、その見通しが実現する確度はこれまでよりも少し低下して、原油価格上昇に伴うリスクシナリオの可能性が高まってきたという認識を示している。
中東情勢の現状を考えると、3月会合で一度低下した見通し達成の確度が、4月会合ですぐに戻ってくると考えるのは楽観的過ぎる。中東情勢の緊張が起こる前と比べて、利上げに向けてのハードルは高まっていると考えるべきだ。
注目は、新たに改訂される4月展望レポート(経済・物価情勢の展望)で、2026年度以降の消費者物価や成長率見通しがどのように示されるかだが、26年度後半から27年度には2%の物価安定の目標を達成するという基本シナリオは維持されるとみられる。
従来の半年に1度の利上げペースが維持されるとすれば、次回利上げは早くて6月決定会合になるとの見方もできる。







