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オーストラリア準備銀行(RBA)は5月会合で3会合連続となる利上げを決め、キャッシュレートを4.35%へ引き上げた。インフレ率が再び目標レンジを上回るなか、家計債務や不動産市況への懸念を抱えつつも、資源高が景気と豪ドル相場を支える構図が続いている。(第一ライフ資産運用経済研究所主席エコノミスト 西濵 徹)
インフレ再燃で利下げ局面は一巡
RBAは3会合連続の利上げへ
RBA(オーストラリア準備銀行)は、5月4~5日に開催した定例の金融政策委員会において、政策金利であるキャッシュレートを0.25%引き上げ、4.35%とすることを決定した。RBAは、2月の定例会合で2年3カ月ぶりの利上げを実施して以降、今回で3会合連続の利上げに踏み切っており、引き締め姿勢を強めている。
オーストラリアでは2024年後半以降、政府による物価抑制策の効果も追い風となり、インフレ率はRBAの目標レンジ(2~3%)内で推移するなど落ち着きを取り戻した。
これを受け、RBAは25年2月から計3回、累計0.75%の利下げを実施した。しかし、25年後半以降のインフレ率は、政策効果の一巡に加え、RBAによる断続的な利下げの影響も重なり、再び加速に転じた。今回の利上げにより、キャッシュレートは25年の利下げ前の水準に戻っており、金融緩和局面が一巡した格好となる。
その結果、25年10~12月期のインフレ率は前年同期比3.6%、コアインフレ率も同3.4%となり、ともに2四半期連続で目標レンジの上限を上回ったことが、RBAの利上げを後押しした。
次ページでは、インフレ以外のファンダメンタルズを検証し豪州経済の先行きを分析する。









