ホワイトハウスでの就任式でトランプ大統領と握手するケビン・ウォーシュ新FRB(米連邦準備制度理事会)議長 Photo:Roberto Schmidt/gettyimages
ケビン・ウォーシュ氏がFRB(米連邦準備制度理事会)議長に就任した。宣誓式はホワイトハウスで行われ、トランプ大統領も出席する異例の船出となった。利下げを求める政権の圧力、FOMC内の勢力分布、AIによる生産性向上論、そして根強いインフレ圧力。新議長の政策運営は、早くも難路に直面している。(マーケットコンシェルジュ代表 上野泰也)
異例の宣誓式で始まった
ウォーシュFRBの難路
ケビン・ウォーシュ氏のFRB(米連邦準備制度理事会)議長への就任宣誓式が、5月22日にホワイトハウスで行われた。
この就任宣誓式は、二つの点で異例なものになった。
まず、開催場所が通常のFRB本部ビルではなく、ホワイトハウスになった。これは1987年8月11日に就任したグリーンスパン氏のケース以来、約40年ぶりである。
制度上、FRB議長を指名するのは大統領だが、上院の承認が必要になっている。そして、FRBの政策運営は政治から独立しているべきだとされる。その独立性をアピールする上では、大統領の本拠地であるホワイトハウスでの就任宣誓式は、本来望ましくない。
さらに、今回の就任宣誓式にはトランプ大統領が出席した。大統領の出席は2006年2月1日に行われたバーナンキ氏の就任宣誓式にジョージ・W・ブッシュ大統領が出席したケース以来、約20年ぶりである。
そうした異例の船出となったウォーシュ新FRB議長は、米国の政策金利を今後どのように導くのだろうか。
次ページで、四つの観点から考察する。







