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「このままでいいのだろうか」というモヤモヤを抱えながら、日々の業務をこなしている20代・30代は少なくありません。企業の事業戦略の変更や組織の改編などで、環境が大きく変化したとき、私たちはどう動くべきなのでしょうか。今回は、社内の体制変更により、所属する部署がなくなってしまうという転機をきっかけに、自らの意志でキャリアを切り開いたあるビジネスパーソンの事例をご紹介します。(文=井上 麻理/リクルートエージェント キャリアアドバイザー)

体制変更という転機を前に
未来を見据えて下した決断

 金融機関で社内システムの管理・構築支援に関わっていたAさん。ユーザーである社員の声を直接聞きながら、組織の基盤となるシステムを支え、新しく構築していく仕事の面白さが分かり始めたところでした。ところが、「これからもっとこの領域でスキルを深めていきたい」と意気込んでいた矢先に、会社としてシステム業務をアウトソーシング(外部委託)するという、大きな方針転換に直面しました。

 これは、Aさんがこれまで希望していた業務内容や、部門内での長期的なキャリア形成を見直す必要性が出てきたことを意味していました。社内では、他部署や店舗業務への異動という、新たなステップを経験できる選択肢も提示されました。

「現在の企業に残って、新しい職種に挑戦してみるべき」という思いと、「これまで培ったシステム領域のスキルをさらに伸ばしたい」という思いの間で、Aさんが深く葛藤したことは言うまでもありません。

「自分が最も情熱を持って貢献できる仕事は、何だろうか」

 Aさんは立ち止まり、自分自身に問いかけました。

 その結果、出た答えは「システムやITに関する仕事に関わり続けること」でした。組織の状況を客観的に受け止めた上で、自らのキャリアの軸を大切にしたいと考えたAさんは、自然な選択として「転職活動」へ自発的に踏み切ることにしたのです。