できる人は、挨拶がちゃんとしている
佐々木 僕は広告から法則みたいなものに気づいたんですが、お笑いの世界でも、そういうものはあるんですか。
村上 ありますね。本当はここだけの話にしたいんですけど、なるわけないか(笑)。例えば、テレビでわかりやすいもので行くと、辛辣な言葉とか、ちょっと攻撃的な言葉、エッジのある言葉をガッと言った後に、その人が笑っているか、笑っていないか、というだけで、全然違うんですよ。
佐々木 そうなんですか。
村上 ひとつの方法論なんですけどね。そういう言葉を言ったままで、終わっちゃうと、やっぱり見ている人間って、引いたまま、「あれって冗談なの?」「本当なの?」となるわけです。
佐々木 なるほど、
村上 「えっ?」っていうところから続いちゃうと、次その人が話すときに、ちょっと引いちゃうじゃないですか。でも、終わりのときに笑顔で終わっていたら、「ああ、この人は、自分で冗談で言っていたんだ」ということになるわけです。
本当に細かい話ですけど、笑顔で終わるのと、そうじゃないので終わるのとでは、全然違いますよね。それこそ、入り口で笑顔から入ることも重要です。何か言われたことで、笑っちゃってからしゃべるとか。
「いえいえ」って話すのだと、まず笑って受けているから、「ああ、これ冗談として話しているんだ」と笑えるわけですよ。
佐々木 それ、すごい気づきありますね。さっきの赤裸々に話すときも、笑いから入るのと、深刻に入るのとでは全然違いますよね。
村上 そうです、そうです。本人も笑ってるから、こっちも笑ってもいいのかな、ってなるわけですよ。これも技術です。
もっと言えば、結局、挨拶が大事っていうのも、そういうことだと思うんですよ。コミュニケーションの入り口と出口って、ものすごい大事なんです。そこで印象がいっぺんに決まっちゃうから。
それこそ謙虚に頭を下げる。入り口で自分を落として、私なんかこんなものです、つまみで利用してください、知らないです、みたいな顔をして挨拶をしている人のほうが、圧倒的な才能がある人だと思いますね。だって、明らかに印象いいですもん。
できるお笑い芸人は、自分を見せるときに、そういう見せ方をしていると思う。一般の会社で働いている人も、そういうコミュニケーションの重要性に気づいている人は、しているんじゃないですか。
佐々木 なるほど。それが本能的にできちゃう人もいるけれど、できないなら、学んでやったほうがいい、ということですね。
村上 そうすることで、ある意味、才能がないくらいのところから、一応こういう本が出せるくらいまではできる、ということだと思うんです。
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