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人口減少が進む東北は、1県3行体制が三つも残る地方銀行の過密地帯だ。その一つ、福島県の大東銀行で再編の芽が浮上した。県内トップの東邦銀行が2025年12月に大東銀行株を取得し、持ち株比率19%超の筆頭株主に躍り出たのだ。だが大東銀行は、その後5カ月にわたり対話要請を拒否。長期連載『金融インサイド』内の特集『地銀再編サバイバル 売れ残り回避の最終戦』の#7では、県内地銀の“泥沼攻防”の行方を、東邦銀行による“強行突破”の可能性も含めて検証する。(ダイヤモンド編集部 高野 豪)
東北再編の火種は“大東銀行”に
筆頭株主の東邦銀に生じた“誤算”
東北では近年、地方銀行再編の動きが相次いでいる。2025年1月に独占禁止法の適用除外とする特例法の第1号として、青森みちのく銀行が誕生。27年1月には北都銀行(秋田県)と荘内銀行(山形県)が合併し、フィデア銀行が発足予定だ。
だが、その規模は地銀首脳の間で意識される「総資産20兆円」に遠く及ばない。東北で最大規模の七十七銀行(宮城県)でさえ、総資産は10兆円強に踏みとどまる。
そうした中、次なる再編の火種となったのが福島県の大東銀行だ。発端は25年12月下旬、同県トップの東邦銀行が大東銀行株の19%超の取得を発表し、筆頭株主に躍り出たことにある。
将来の経営統合を視野に入れた動きに見えたが、東邦銀行にとって思わぬ誤算が生じる。大東銀行の鈴木孝雄会長兼社長が、対話に一切応じようとしないのだ。
東邦銀行の佐藤稔頭取は5月の決算会見で、「株式取得以降、5カ月間対話を申し入れているが具体的な対応は進んでいない。今後も対話ができるように申し入れをしていきたい」と実情を明かした。
次ページでは、最新の「東北地銀再編マップ」を公開するとともに、筆頭株主との対話に応じない異常事態の内幕と今後起こり得るシナリオを詳報する。東邦銀行は「資本の論理」を背景とした強行突破に打って出るのか。地域の盟主故の足かせと「20%の壁」の正体に迫る。







