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クレジットカード決済代行会社・全東信の破綻は、加盟店だけでなく、多額の融資を抱える地方銀行にも波及している。ただし、債権額が大きくても全額保全した銀行がある一方、貸出額が小さくても利益や純資産への負担が重い銀行もあり、影響には大きな差がある。そこでダイヤモンド編集部は、未保全額や今期利益予想、連結純資産、業績予想修正の有無などを基に、各行の財務影響を5段階で独自評価。長期連載『金融インサイド』内の特集『地銀再編サバイバル 売れ残り回避の最終戦』#25では、負担の大きい地銀を明らかにするとともに、SBI提携行に強まる再編圧力と、リスクの高い越境融資に踏み込んだ小規模地銀が「自主独立」を貫く代償を検証する。(ダイヤモンド編集部 永吉泰貴)
全東信破綻で地銀財務に大打撃
地銀ごとの損失負担を徹底比較
7月6日、クレジットカード決済代行会社の全東信について、大阪地方裁判所に準自己破産の申し立てがなされ、破産手続開始決定が出たことが分かった。
全東信は、飲食店などの加盟店とクレジットカード会社の間に入り、決済データの処理や売上代金の入金を担ってきた。加盟店にとっては、複数のカード会社との契約や精算を一括して任せられる存在だっただけに、突然の破綻によって売上代金の回収が見込めない飲食業者が相次いでいる。
だが、大きな打撃を受けているのは事業者だけではない。全東信に多額の資金を貸し付けていた一部の金融機関も、巨額の信用コストの計上を迫られているのだ。
東京商工リサーチによると、破産申立書に記載された債権額は、近畿産業信用組合が219億円で最大だった。東和銀行と東京スター銀行が各80億円、山口銀行が74億9000万円で続いた。ただし、これらは確定された債権額ではなく、その後の担保回収や相殺などにより各金融機関の開示額と異なる場合がある。
また、債権額が大きいからといって、業績への打撃もそのまま大きくなるとは限らない。
山口銀行は債権額が大きいものの、担保などによって全額が保全されており、与信関係費用の発生や業績への影響は見込んでいない。一方、貸出額が山口銀行より小さくても、担保や保証で回収できない未保全部分が大きければ、利益や純資産への負担は一気に重くなるのだ。
そこでダイヤモンド編集部は、7月12日までに全東信向け債権や信用コスト、業績への影響を公式に個別開示した地方銀行10行を調査した。引当対象額・未保全額の今期純利益予想に対する比率、貸出金残高の対連結純資産比、業績予想修正の有無などを基に、全東信破綻の影響度をS~Dの5段階に分類している。
次ページでは、その比較表を公開する。全東信破綻で最も大きな打撃を受ける地銀はどこか。そして、この与信問題が、SBIホールディングスとの資本提携や地銀再編、第二地銀の自主独立路線にどのような波紋を広げるのかを検証する。







