31年ぶり! 金利1%の世界Photo:JIJI

日本銀行は6月16日、政策金利を1.0%に引き上げた。市場では「半年に1回」の追加利上げペースが意識されるが、中立金利との距離、高市政権による日銀人事、そして為替相場と米国の圧力が、今後の判断を複雑にする。利上げ加速は本当に可能なのかを検証する。(マーケットコンシェルジュ代表 上野泰也)

「半年に1回」では読めない
日銀次の利上げ時期

 日本銀行は6月15、16日に開催した金融政策決定会合で、政策金利(無担保コール翌日物レート誘導水準)を0.75%から1.0%に引き上げた。原油価格上昇を起点に「物価が上振れていくリスク」が、このタイミングで利上げに動いた理由の一つに挙げられた。

 今回の利上げは、2024年3月のマイナス金利解除から数えると第5次利上げになる。24年3月から26年6月までの2年3カ月(27カ月)で、追加の利上げが4回あった。インターバルは平均7カ月弱である。

 市場で言われることが多い「日銀の利上げは半年に1回ペース」というのはほぼ正しく、同じペースを今後も想定する人が少なくない。市場の織り込む金融政策動向を示すOIS(翌日物金利スワップ)でも、次回の利上げについて12月会合の確率がかなり高くなっている。

 だが、実際にそうした緩やかなペースで利上げが進んでいくとは限らない。次ページでは、利上げのペースを左右する論点を挙げつつ検証する。