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理事会を置かず、マンション管理を外部にまるごと委託する外部管理者方式。マンション管理業界では大手管理会社を中心に事業参入が相次ぐが、この中で唯一管理業界外から参入しているのが三菱UFJ信託銀行だ。じわりと存在感を高めている同行だが、外部管理者方式市場の中の台風の目となるのか。連載『マンション羅針盤』の第31回では、唯一の門外漢である同行の事業とその影響について取り上げよう。(マンション管理士 澤田 亮、ダイヤモンド編集部 鈴木洋子)
今年度末には1000戸契約へ!新規・既存の両マンションから
外部管理者サービスを受託する三菱UFJ信託銀行
2025年、マンション管理業界にとっては超大物の門外漢として外部管理者方式に参入した三菱UFJ信託銀行。その存在感がじわりと高まっている。同社の外部管理者サービスである「プロサード」の採用マンションが急増しているのだ。
外部管理者方式は、本連載でもたびたび触れてきたが(『マンション管理を丸投げできる「外部管理者方式」に企業の参入が3割増!リスクや誤解は?向いてない物件は?プロが“中の人目線”で徹底解説!』)、マンション管理組合ではスタンダードの理事会管理方式に代わる、理事会を設置せずに管理士や管理会社などの外部に理事会業務を一任する方式のことを指す。現状では大手管理会社が中心となって事業を展開しており、三菱UFJ信託銀行は初めての管理業界外からの事業参入企業である。
不動産スタートアップのペネトレイトと組み30年までの1万戸の契約を目指す、という初期目標でスタートしたプロサード事業だが、現状で内定を含めて13件のマンションからの外部管理者サービスを受注している。内訳はNTT都市開発が分譲し9月に引き渡すウエリス京都東山五条通を第1号とする新築マンションが10件。そして既存マンションが3件だ。戸数ベースでは現在約500戸、今年度末には内定ベースも含めて累計1000戸超の契約を計画しているという。大規模から小規模、新築から築30年超えなど顧客マンションの中身もバラバラだ。
特に象徴的なのが、新築だけではなく、すでに理事会が存在している既存マンションからも引き合いが出始めていることだ。新築では、デベロッパーや管理会社が初期設定で外部管理者方式を組み込みやすいが、既存マンションでは、すでに管理組合や理事会が存在し、外部管理者方式の採用に伴う費用増への抵抗もあるはずだ。それでもなお、プロサードに切り替える組合が出てきているのだ。
当初は「門外漢の腰掛け」のように業界からは見られていた三菱UFJ信託銀行だが、ある理由から消費者と管理会社やデベロッパーなどの事業者側双方からのプロサードへのニーズが高まっているのだ。実はこの動きは、管理業界全体の流れの中で「黒船」となる可能性も秘めている。その一方で、現状の管理業界の実態と照らすと課題も見えてきた。次ページから詳しく見ていこう。







