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原油価格70ドル台、イラン攻撃前の水準に近づく
だがガソリン小売価格170円は当面、続く見通し
米国とイランの間で戦闘終結に向けた覚書が6月17日に署名され、21日と22日には、覚書に基づく両国の高官協議が行われた。だがその後も7月に入り両者の間で散発的な攻撃が繰り返されているが 、最終的な合意に達するまでには、なお紆余曲折があるだろうが、事態は、方向としては改善に向かっているように見える。
WTI原油先物価格は過去1カ月で1バレル100ドル程度から、足元では70ドル程度にまで急速に下落した。原油価格は、2月末の米国、イスラエルによるイラン攻撃前の水準まで低下してきている。これは、世界経済の安定回復に寄与するものだろう。
国内でも身近なところでは、ガソリン小売価格の低下などが、比較的早く原油価格下落を反映することになりそうだ。
実際、政府が6月24日に発表した25日から1週間のガソリン補助金は、1リットル当たり6.0円となった。前週の18.2円から大幅に縮小し、3月19日にガソリン補助金制度が始められて以降、最低水準となった。
大手のガソリン元売り業者は海外の原油価格の変動を反映させて、毎週水曜日に翌日以降1週間のガソリン卸売価格を決める。政府はレギュラーガソリンの全国平均小売価格が1リットル170円を超える部分に補助金を支給している。
小売価格が全国平均で1リットル170円となるのは、現在の為替レートの下ではおおむねWTI先物価格が1バレル75ドル前後と推測され、70ドル台の現在の水準が続けば、全国平均で1リットル170円を下回る可能性が出て、補助金もゼロになる可能性があった。
だが政府は7月2日からのガソリン補助金の算定方式を見直し、中東以外からの代替調達拡大による原油単価の上昇分を調整単価(1リットル当たり4.9円)として上乗せすることにした。
このため、ガソリン補助金はなくならず、小売価格も170円を下回らないことになり、イラン情勢の改善を受けた原油価格下落の恩恵を、国内の消費者はまだ当面は実感できない状況だ。
一方で、石油関連製品や食料品のコスト上昇の価格転嫁などによる値上げは、時間差を伴って7月から本格化し、電気・ガス代などの引き上げも今後、なお続く。
消費者が物価の落ち着きを実感するのは、早くて11月以降になる見通しだ。







