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設備投資の拡大という強い追い風を受けている機械セクター。近年はビジネスモデルを進化させることで収益力も高まっている。機械セクターはFA、工作機械、重工、建機などサブセクターが多く、自動化需要、ロボット、防衛、宇宙、ガスタービンなどテーマも豊富なことが特徴だが、5年後に躍進する企業はどこか。特集『業績、株価、賃金、就職… 5年後の業界地図』の#7では、サブセクターごとにトップアナリストが注目企業の動向を解説。機械セクターの課題や5年後に有望な企業、このままでは厳しい企業についても具体名を挙げて解説する。(ダイヤモンド編集部 篭島裕亮)
世界的な設備投資の拡大が追い風
ビジネスモデルの進化で収益力も向上
AI関連の裾野は想像以上に幅広い。半導体や電子部品がど真ん中として注目されがちだが、機械セクターも設備投資の拡大という強い追い風を受けている。
大和証券の田井宏介チーフアナリストは「設備投資全般において強い状況が続いている」と分析する。実際、6月の工作機械受注はデータセンター向けなどがけん引して、単月では過去最高を大幅に更新している。
「AIを中心とする半導体関連、それにひも付く形でデータセンターや電源、ロボットなどあらゆる業界に玉突きで設備投資が出てきている。特に中国の設備投資が強い。あえて言えば自動車は元気がないが、バッテリーメーカーはESS(電力貯蔵システム)電源用の設備投資が増えている」(田井氏)
実際、機械セクターの今期の第1四半期決算は好調な企業が多い。ファナックやコマツなどは第1四半期決算の発表時に通期計画を上方修正している。
UBS証券の佐々木翼アナリストは外部環境の改善に加えて、「機械セクターの収益力が向上してきている」と指摘する。
昔の機械セクターは、製品を開発・生産して販売するという典型的なモノづくりの商売であり、景気の影響を強く受けるシクリカルセクターだった。だが、近年はソリューション提供型のビジネスに変貌しつつある。
「機械を販売するだけでなく、メンテナンス需要を取り込んだり、ソフトウエアと組み合わせるなど、顧客の課題を見極めてソリューションを提供するビジネスモデルを構築する企業が増えてきている。メンテナンスやサービスは景気の影響を受けにくく、利益率も高い」(佐々木氏)
機械セクターは「FA(ファクトリーオートメーション)」「工作機械」「重工」「防衛」「建設機械」など分野が幅広く、人手不足に対する自動化需要、ロボット、防衛、宇宙、ガスタービン、資源開発などテーマも多岐にわたることが特徴だ。
田井氏はサブセクターでは強い順にFA、工作機械、重工、建機・農機、ベアリングとみている。
「FAや工作機械は特に中国で設備投資が伸びている。また、業績拡大の確度という意味では、防衛やガスタービン、発電、航空機などが伸びる重工が有望だろう。建機は濃淡があり、ベアリングはEV(電気自動車)化が逆風になる」(田井氏)
強い追い風が吹いている機械セクターだが、これから3年、5年後に業績、株価を大きく躍進させる企業はどこか。全体では上向きとはいえ、サブセクターが多く、テーマも多岐にわたるだけに、今後の明暗は分かれる可能性がある。
次ページではサブセクターごとの注目点から、飛躍が期待できる企業、このままでは厳しい企業についても具体名を挙げて解説する。








