メキシコペソは高値突破に期待集まる、利下げ終了・景気回復・銅高が支える上昇シナリオPhoto:PIXTA

利下げサイクル完全終了
メキシコ経済に底堅さ

 メキシコ銀行は8月6日の理事会で市場予想通り政策金利を6.50%で据え置くことを全会一致で決定した。据え置きは2会合連続となる。

 メキシコの政策金利は、コロナ禍一服後の世界的なインフレ進行を受けて一時11.25%まで上昇していたが、その後は景気鈍化を背景に今年5月まで2年以上にわたって利下げが続けられてきた。

 ただ、中東情勢の悪化を受けた原油高などによるインフレ圧力の拡大もあって、メキシコ中銀は据え置きを決めた5月の会合で利下げサイクルの終了を示唆。さらに8月の会合でも据え置きを決めた。同中銀は声明で「今後についても金利を現行水準で維持するのが適切」との見解を示し、利下げサイクルが完全に終了したことを市場に印象付けている。

 現在のメキシコ政策金利(6.50%)は、高金利通貨として人気のあるトルコの37.00%や、南アフリカの7.00%に比べると低い。しかし、メキシコは両国に比べ経済および通貨の安定性が高く、中長期投資を基本とする高金利通貨狙いの投資対象としての人気が高い。

 さらにここにきてメキシコ経済は底堅い成長を見せている。メキシコの第2四半期GDPは、前期比+1.5%と第1四半期の-0.6%からプラスに転じ、2020年第4四半期以来、約5年半ぶりの高い伸びを示した。同国財務省はメキシコの2026年の経済成長率について、伸び率見通しを従来の+1.8%~+2.8%で据え置いたうえで、仮に第3、第4四半期がゼロ成長にとどまっても、同国の成長基盤とされる年間1.5%成長には達するとの楽観的な見方を示している。