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大学側が世に広くアピールする薬剤師国家試験の「新卒合格率」と、薬剤師を輩出する真の実力を測るものと評される「国試ストレート合格率」。大学によっては、この二つの数値が大きく乖離している。新卒合格率が高いだけで「教育力が高くて国試に合格しやすい大学」と思い込むと、入学後に後悔しかねない。連載『教育・受験 最前線』では、薬学部の実力と経営実態に迫る「薬学部ランキング」を全9回にわたってお届けする。第4回は私立57薬学部を対象に、「国試ストレート合格率と新卒合格率の乖離幅ランキング」を作成した。(ダイヤモンド編集部副編集長 臼井真粧美)
大学がアピールする国試の「新卒合格率」
「ストレート合格率」と乖離
薬剤師を育成する6年制薬学部にとって、薬剤師国家試験の合格率は成績表のようなものである。大学別の国試合格率は、試験結果が出るとすぐに厚生労働省が公表する。このとき世に広く出回るのが、新卒者を対象に集計した「新卒合格率」だ。
しかし、新卒合格率が高いだけで「教育力が高くて国試に合格しやすい大学」と思い込むと、真の実力を見誤る。新卒合格率は、「新卒合格者数÷新卒受験者数」で算出する。この新卒受験者数が新卒出願者数より大幅に減る大学があるのだ。合格する見込みが少ない出願者を卒業試験で落として卒業を延期させるなどして新卒受験者を絞り込み、新卒合格率を高く見せるテクニックが存在するからだ。
国試出願へたどり着く前に退学したり、留年する学生もいる。新卒受験者数、新卒合格者数には、留年を経験した新卒者もカウントされる。
留年せずに6年間で卒業して、ストレートで国試に合格した割合である「国試ストレート合格率」(留年していない国試合格者数÷6年前の入学者数)こそが薬剤師を輩出する真の実力を測るもの(本連載#52『【私立57薬学部「国家試験ストレート合格率」ランキング】6位東京理科、5位福岡大、4位明治薬科、ベスト3とワーストは?』参照)。薬学部関係者の多くがそう認識していながらも、大学側が世に広くアピールするのは、前述のようなテクニックで高い数値を出せる新卒合格率の方だったりする。
新卒合格率だけで各大学の実力をイメージし、実態とのギャップを知らずにいると、入学後に後悔しかねない。そこでダイヤモンド編集部では私立大学57薬学部(6年制)を対象に、2025年国試(第110回)におけるストレート合格率と新卒合格率の乖離幅を算出した。二つの合格率が大きく乖離していれば、イメージとのギャップが大きいということだ。
次ページでは、「国試ストレート合格率と新卒合格率の乖離幅」のランキングを公開する。イメージとのギャップが大きい薬学部はどこか。最も乖離幅が大きい大学は、新卒合格率81.3%に対し、国試ストレート合格率は25.2%。なんと56.1ポイントも乖離していた。







