薬局・薬剤師 サバイバルダンス#15Photo:PIXTA

元製薬MRの調剤薬局における市場価値は?薬学部での学内試験で出題される計算問題の驚きのレベルとは?特集『薬局・薬剤師 サバイバルダンス』(全24回)の#15では、若き調剤薬局経営者たちが今の製薬業界・薬学部の厳しい実態を斬る( ダイヤモンド編集部 野村聖子)。

資格持ちMRも
調剤薬局では“未経験”扱い

――製薬業界のリストラが盛んです。今、元MR(医薬情報担当者)が転職市場にあふれています。調剤薬局の経営者から見た薬剤師資格を持つ元MRの市場価値を教えてください。

A 製薬MRは高給取りなので、給料の要求水準が高いですよね。50代、調剤未経験なのに年収700万円とか。5年ほど前なら、まだ採用する余力のある薬局もあったと思うんですけど、最近はその水準だと相当厳しいんじゃないでしょうか。

C 同じような方が紹介会社を通じて応募してくることもあるのですが、こちらが何か言う前に紹介会社の担当者から「厳しいですよね」と。

――いくら薬剤師の資格を持っているといっても、調剤の現場で元MRはやはり未経験扱いになってしまうのですか。

A 中高年世代のMRって医薬品の説明というよりも、あくまでも医師に対する営業スキルに長けているという感じなんです。調剤の薬剤師が相手にするのはあくまでも患者さんなので。