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モノの流通を支える卸売業。インフレによる仕入れ価格の高騰や物流費の上昇に直面する中、さらなる重荷として迫ってきているのが金利上昇だ。在庫確保や物流施設への投資などで多額の資金を必要とする卸売業においては、有利子負債の動向が企業の命運を分ける。特集『金利上昇「衝撃度」ランキング!【26業界】苦しくなる企業はどこ?』の本稿では、2年以内に返済・償還を迎える有利子負債に着目し、金利が1%上昇した際の利益への打撃を独自試算した「金利上昇衝撃度」で卸売業各社のランキングを作成した。(ダイヤモンド編集部 大日結貴)
インフレと物流費高騰に苦しむ卸売り
次の重荷は「借換金利」の上昇か
メーカーと小売業の結節点として、日本経済のサプライチェーンを支える卸売業界。しかし今、この業界も金利上昇の圧力がのしかかっている。
卸売業のビジネスモデルの根幹は、多種多様な商品を仕入れ、顧客のニーズに合わせて供給する「中間流通」機能にある。この機能を維持するためには、在庫を抱えなければならない。さらに、仕入れ先への代金支払いと、販売先からの売掛金回収の間にはタイムラグが生じる。この資金ギャップを埋めるための「運転資金(ワーキングキャピタル)」が不可欠となる。
そのため、卸売業界は金融機関からの短期借入金に依存しやすい財務構造を持っている。日々の決済を滞りなく回すために、数カ月から1年単位の短いサイクルで資金調達と返済を繰り返しているのだ。
この状況下で、新たな重荷となるのが日本銀行によるマイナス金利解除や追加利上げに伴う調達金利の上昇なのだ。日本に「金利のある世界」が戻り、2026年6月には政策金利は1%程度まで引き上げられた。さらに現在、日銀が9月17、18日に開く金融政策決定会合で、政策金利を1.25%程度へ引き上げる公算が大きくなっている。
有利子負債が多くても返済・償還が数年先なら、当面の影響は限定的だ。逆に負債総額がそれほど大きくなくても、近い将来にその多くが返済・償還を控えていれば、借換金利上昇による打撃は大きくなり得る。
そこで今回、ダイヤモンド編集部は、決算期末時点で2年以内に返済・償還を予定する有利子負債を対象に、借換時の金利が1%上昇した場合の利払い負担増加額を試算した。さらに、その金額が直近3期の平均営業利益に占める割合を算出し、利益への圧迫度を示す「金利上昇衝撃度」としてランキングを作成した。
次ページでは、卸売業界の105社を対象としたランキングを公開。金利上昇が各社の利益にどの程度のショックを与える可能性があるのかを詳しく見ていこう。







