図1-2 開花したハチク図1-2 開花したハチク(著者撮影)

毎年咲くサクラと
めったに咲かない竹

 ハチクは稈の直径は10cmくらい、高さは15mくらいまで育ちます。日本では、これくらいに育つタケが他に2種知られていて、モウソウチクとマダケです。これら3種はまとめて、「日本三大有用竹」と呼ばれることもある代表的なタケで、この3種で日本の竹林のほとんどが占められています。ハチクは九州・沖縄から北海道の南部まで分布しますが、気候が温暖な西日本、特に九州や中国地方でよく見かけます。

 ハチクを含めたタケの仲間が開花することは、あまりありません。いや、むしろほとんどお目にかかれないことです。サクラ(ソメイヨシノ)は毎年、春の訪れとともに花を咲かせます。

「今年は残念。サクラが咲かなかったね」、という年はなく、毎年毎年、期待を裏切らずに咲いてくれます。しかし、すべての植物が、サクラのように毎年咲くとは限りません。

 温帯林の代表的な樹種であるブナ(図1-3)はドングリを実らせますが、おおよそ5年に一度の割合で豊作年が現れます。豊作年にはどっさりと実るドングリも、凶作年ではほとんど見ることができません。ブナは典型的には、5年に一度だけ咲く植物です。

図1-3 ブナ図1-3 ブナ(著者撮影)