本当は大して危険じゃない場所に
黄色い実線が引かれていた!?

 とはいえ、警視庁も調査結果を踏まえて塗り直しを検討するため、危険性が高いと判断された箇所は、黄色いセンターラインが維持される可能性もあります。

 一方で、塗り直しの対象となった箇所については「そもそも黄色い実線を引くほど危険性が高くなかったのではないか」という疑問が出そうです。規制を守ってきたドライバーとしては、少々モヤモヤするところです。

オレンジのセンターライン、白に塗り直して大丈夫?→弁護士が重大リスクをズバリ「あくまで仮定の話ですが…」Photo:PIXTA

 この点について、後藤弁護士は次のように本音を語ります。

「公安委員会による規制運用では、事故防止を最優先に考えて『安全側に寄った機械的な指定』が行われていた側面があることは否定できません。実際の交通の流れや幅員条件に対して、過度な規制となっている区間が存在する可能性もあります」

「今回の施策によって、実態に即した行政規制へと移行するのではないでしょうか。そのためにも、幅員などの理論上の数字を参考にするのではなく、実際の交通量のデータ分析や事故リスクの科学的な検証を行い、現場の走行実態を判断基準にしてもらいたいところです」

 ただし、実際にセンターラインが白く塗り直され、クルマによる柔軟な追い越しが可能になったとしても、「追い越される側」の自転車が自由に運転していいわけではありません。

オレンジのセンターライン、白に塗り直して大丈夫?→弁護士が重大リスクをズバリ「あくまで仮定の話ですが…」写真はイメージです Photo:PIXTA

  改正道交法では、自転車には「できる限り道路の左側に寄って通行すること」が義務付けられており、違反すると反則金5000円が課される場合があります。

 また、道交法第70条で規定されている「安全運転の義務」は、もちろん自転車にも適用されます。センターラインが「白く塗り直された後」の事故増加を防ぐには、自転車側も「急な進路変更」や「ふらつき運転」を避けるなど、周囲のクルマや交通に配慮することが大切だといえます。