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オープンデータの実像

【新連載】
開かれた政府、イノベーションを創出する
オープンデータへの大きな期待

澤内真人 [日本オラクル 製品戦略事業統括本部 テクノロジービジネス推進本部 シニアマネジャー]
【第1回】 2014年3月4日
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オープンデータのポータルサイト「Data.gov」

 そして、これらを代表する具体的な動きの1つがポータルサイトであるData.govです。

 Data.govは、連邦政府や各省庁、州、市などが持つデータをオープンデータとして一元的に公開するために、2009 年5 月に開設されました。金融や雇用、科学技術、交通、小売、通信、貿易、エネルギーなど、さまざまなカテゴリに分類され、アップされているデータも数十万点に及ぶといわれています。

 Data.govでは、アクセスした人が、目的のデータを見つけやすくするために、地図情報などからもデータを横断的に検索することができるようにしています。また、「データが利用されやすいような形で公開する」ことを実現するために、pdfやエクセル形式だけではなく、複数のフォーマット形式(.csvや.txt, RDFなど)を用意しており、利用者は、必要なデータを多様な形式でダウンロードすることが可能です。もちろん原則として商用目的であっても無料で利用できます。

 さらに、ローデータ(加工していない生のデータ)へのアクセスやAPI(Application Programming Interface)も利用可能で、透明性を高めるという観点からも、高く評価できるサービスです。米国のData.govのデータセット数は2013年12月時点で8万5000件を超えています。

Data.govの日本版とも言うべきオープンデータ活用サイト「Data.go.jp

 一方日本の取り組みとして、Data.govの日本版とも言うべきオープンデータ活用サイト「Data.go.jp」が2013年12月20日に開設されました。サイト名称を「データカタログサイト」とし、「白書」「防災・減災情報」「地理空間情報」「人の移動に関する情報」「予算・決算・調達情報」など5分野を重点項目とし1月20日時点で9409件のデータセットを公開し、2014年から15年にかけて本格運用する計画です。

総務省統計局が中心となり開発を行い独立行政法人統計センターが運用管理を行っている政府統計の総合窓口 「e-stat

 また、Data.go.jpに先駆け、総務省統計局および独立行政法人統計センターでは、政府統計の総合窓口「e‐stat(イ―スタット)」が提供する統計データに対して、機械判読可能な形式(XML等)で取得できるAPIも試験的に提供しています。先行する米国の事例にならい日本でもオープンデータを利用する個人、企業、団体がこのAPIを利用したアプリケーションの開発をすることで新たなビジネスモデルの創出やサービスの拡充などが行われ、イノベーションや経済の活性化につなげていくことが期待されています。

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澤内真人
[日本オラクル 製品戦略事業統括本部 テクノロジービジネス推進本部 シニアマネジャー]

国内システムインテグレータにて、ネットワークエンジニアとして大手通信キャリアのネットワーク設計・構築、また運用設計を支援。日本オラクル入社後は、データベースプロダクトマーケティング、「Oracle Exadata」の国内ローンチやビジネス開発を行い、2013年から公共・教育・医療分野においてテクノロジー製品に関するビジネス開発を担当。現在に至る。

オープンデータの実像

2013年6月にイギリスで行われたG8サミットで「オープンデータ憲章」が採択された。以来、世界中でオープンデータへの取り組みが活発化している。憲章に謳われた「政府及び企業に対して人々が説明を求める能力強化」、つまり情報の透明性の向上やデータへのアクセスを容易にすることによって、社会はどのように変わっていくだろうか。さらに、行政サービスの向上や新たなビジネスチャンス/イノベーションの創出への期待も高まる。グローバル先進事例を専門家が解説する。

「オープンデータの実像」

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