経団連の相変わらずの政府依存体質

  そして極めつけは経団連です。自らイノベーションを産み出すよりも政府に支援策をねだることばかりやっている経団連は、“日本の国際競争力調査”なるものの結果を4月15日に発表しました。

  それを見ると、改革が必要な分野として、民主党政権時に主張していた六重苦の延長とも言えるような政府への要望ばかりをしています。税・社会保障負担を軽くしろ、FTAを締結しろ、規制改革しろ、電力料金安くしろ、為替水準を何とかしろ、イノベーション環境を何とかしろ(=研究開発で補助金とか減税しろ)と、おねだりのオンパレードです(参考:http://www.keidanren.or.jp/policy/2014/028_honbun.pdf)。

  特に笑えるのは、労働の柔軟性(=従業員の流動化)は主張しながら、要望の上位10位にコーポレートガバナンスの強化(=経営陣の流動化)が入っていないことです。経団連に集う大企業の経営者たちは、従業員は流動化させたいけど、自分たちが流動化されるのは嫌だと言っているに等しく、さすが農協や医師会を上回る日本最大の抵抗勢力の本領をいかんなく発揮しています。

6月の成長戦略がダメならアベノミクスは失敗

  しかし、関係者がこの体たらくで本当に6月の成長戦略は大丈夫でしょうか。このままでは、法人税減税は実現するでしょうが、ダボス会議でのもう一つの公約である岩盤規制の改革については中身ゼロとなり、それどころか国家戦略特区も初っ端から失速しかねません。

  官邸は株価を非常に気にかけていると聞いています。それならば、当面の経済運営では6月の成長戦略こそが大きな鍵を握るのですから、その中身については役所間の調整に任せず、また経産省の作る出来の悪い産業政策を重用せず、官邸主導のトップダウンでやるべき構造改革に着手すべきではないでしょうか。やるべき政策の中身は既に明らかなのです。

  6月に向けてそれが出来ないようなら、アベノミクスは金融と財政で一時的に景気を良くしただけで、結局は失敗だったという烙印を押されることになります。