――「アジアから高度人材を」ということですが、移民についてはどうお考えですか?

 この発表では移民には一線を画していますが、いろいろな議論があって、大きく2つの方向性が考えられます。

 移民については、私も将来的には避けられないし、しっかりとした議論が必要だと思います。しかし、移民を都合よく“外国人の安い労働力”として使うようなことでは決してないと思いますが、すぐ「移民OK」にすると、日本のご都合主義のような印象があるのも確かです。移民してくる人に対して私たちは、彼らの人権を守り、日本語の教育、生活から全部守るような覚悟、何世代にもわたって日本に溶け込んでいってもらう心の準備も必要だと思います。

 アジアの成長を見ると、どこの国も急速に発展してやがて成熟国家となり、いずれ労働力を日本に出せる状況ではなくなるでしょう。移民の大きな可能性を持っているのは、アフリカ、南米くらいに限られるでしょう。

 今、東北や北海道の農業現場で、フィリピンなどから来た方たちがたくさん働いています。彼らには労働力としては頼らざるを得ませんが、「移民」と言う方策に逃げ込むと議論が深まらないような気がします。働き方を見直して、今活かされていない日本人の女性や高齢者の活用ができるよいいと思いますが、もっと掘り下げて議論した上での移民の問題を考えるべきです。

道州制は制度的支障があれば検討
まずは「仕事の場づくり」から

――今回、「ストップ少子化・地方元気戦略」として様々な提言と対策を出されています。これから、どのような順序でこれから対策を行っていくべきでしょうか。

 急ぐ話ですが、すぐに答えを出して取りかかるより、各所でビジョンをきちんとつくって共通概念を持ってから、国も地方も具体論に取り組まないといけないでしょう。つまり、長期ビジョンと総合戦略の策定のために内閣に「総合戦略本部」と、地域の関係自治体が参加する「地域戦略協議会」で、ビジョンの擦りあわせが必要です。それなりの体制が、骨太方針の発表された夏以降に作られると思います。