原因として大きく3つ挙げられますが、最も多いのが「ストレス」です。人間は緊張すると、唾液がピタっと止まってしまいます。披露宴でスピーチする際、ホテルの方が水を持っている光景を見かけませんか?それは、緊張して口が渇く人が多いからです。ビジネスパーソンは、プレゼンをしたり、お客様からクレームを受けたり、企画が通らないなど日々ストレスがあるでしょう。そのストレスが積み重なると、ドライマウスになるのです。しかし、心身ともに健康であれば、唾液は分泌されます。ですから、口の渇きを心身が健康かどうかを示す、バロメーターにしてください。会社にいる時は口が渇いているのに、仕事が終われば潤うのだとすれば、会社がストレスなのです。

 なかなか口の渇きをきっかけに、病院に行く人はいません。しかし、ストレスが重症化してうつ病のような深刻な精神疾患になっては後の祭りです。セルフチェックをして休もう、考え方を変えようと行動してみましょう。一番簡単な対処法は、運動です。健全な肉体に健全な精神が宿ります。精神が病んだとしても、体に負荷をかけることによって、ある程度改善するのは事実です。

 原因として2番目に多いのが、「薬の副作用」です。日本は、“服薬大国”と言われるように、欧米に比べて薬の服用量が40倍と言われています。中高年が毎日の生活を維持するために、無理をして血圧の薬など様々な薬を飲んでいます。その副作用として、口が渇くのです。対処法としては、薬に頼らない生活をするということに付きます。食べたいだけ飲んで食べて生活習慣病になって、薬飲んで……といった生活を続ければ体は蝕まれます。

 もう1つ考えられる原因が、老化に伴う「筋力の低下」です。唾液腺の機能は筋肉によって裏打ちされています。ですから、加齢とともに衰えていき、筋力は萎え、当然分泌は低下します。また、噛む力と全身の筋力が正比例するというデータもあり、口の老化は全身の老化を反映すると言ってもよいでしょう。

 しかし、筋肉はいくつになってもつくものです。ですから、アフター5に居酒屋で同僚とおしゃべりをするのは、唾液腺の筋力アップに効果的です。朝から夕方までパソコンを前にブスっとしていたり、家に帰っても家族と話さなければ筋力は萎えます。人と話をしたり、歌ったり、笑ったり、噛みごたえのある食事をとり、ガムを噛んだりして、口の筋力をつけるようにしましょう。